精力減退に有効なのは、オナニーを工夫すること!?
30代半ばには男性の多くが感じはじめる“精力の衰え”。その症状が深刻化して、「もしや俺……ED?」と不安な人もいるはずだ。
「一般的な傾向として、肥満の人はEDや精力減退のリスクが高まります。精力維持のためにも、定期的な運動で健康的な体型を保つことは大切です。また管理職に就くことも増える30代半ば以降は、仕事のストレスからうつ病やEDを発症するケースもあり、また、パートナーから『早く子供を』と急かされて“妻だけED”になる人もいる。やはりストレスのコントロールも大切です」と、男性不妊治療専門クリニック・日浦クリニックの日浦義仁院長は語る。
さらに近年は、性交時に膣内で射精できない「膣内射精障害」の男性も増加中なのだとか。
「刺激の強い誤ったオナニーが原因の場合も多いです。うつぶせ寝でベッドにこすりつける方法や、陰茎を過度に強く握り上下に動かすのもNG。強い刺激での射精に慣れてセックスで射精できないと、パートナーと長続きせず、結果、女性と交際や結婚もできないという悪循環も起こりえます」
そう話すのは性教育関連の著書も多く持つ岩室紳也医師。そんな状況の改善策として両氏がともに挙げたのが、「TENGAなどの市販のオナニー補助具の使用」だ。
「徐々にソフトな刺激でも射精できるよう慣らしていくトレーニングには非常に有効です」(日浦氏)
そして岩室氏は、意外なことに“皮オナニー”も推薦する。
「包茎の人が皮を被せたままの状態で行う皮オナニーは柔らかな刺激が実際の性交に近い自然なものなんです。『包茎が悪化する』『早漏になる』というのはデマなので気にしなくても大丈夫」(岩室氏)
一方で、巷で聞かれる精力アップ法には間違ったものもあるそう。
「睾丸を冷水で冷やす方法は精子造成能力向上の効果はあるかもしれませんが、精力・勃起力アップとは無関係です。ペニスを締め上げるように引っ張ったり乳搾りのように圧力をかけてしごいたりする方法も精力が向上するという科学的根拠はありません」(日浦氏)
なお定期的にオナニーをすることは精力を維持するのに有効だ。
「勃起も筋肉の収縮と弛緩ですから、ほかの筋肉同様、使わなければ衰えますからね。精子は出せばそのぶん造成されるので、精子造成力を高める意味でも定期的に射精するのは大事です」(日浦氏)
「AVやアニメなどでのオナニーに慣れている人は、文章や音などで想像を働かせる方法に変えると現実の女性への性欲も上がるはず。『オナニーをしすぎるとハゲる、インポになる』などは大ウソ。間違った方法でなければ、オナニーはセックスの予行演習にもなるので大いにすべきです」(岩室氏)
【岩室紳也氏】
地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター長。厚木市立病院泌尿器科で診療を行い中学高校でエイズ予防と性教育の学校講演も年間約100回実施。近著に『イマドキ男子をタフに育てる本』
【日浦義仁氏】
男性不妊治療・男性性機能治療専門の日浦クリニック院長。著書に『男性不妊症の臨床』、『男性不妊症外来』(ともにメジカルビュー社)、『男性更年期障害』(新興医学出版社)などがある
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