――今作の舞台は冬ということで、i☆Risとして過ごした9年間のなか、それぞれ最も印象に残っている冬の出来事はありますか？ 若井　やっぱり冬といったら、i☆Risデビュー当時の……。 芹澤　絶対それだと思った（笑）。 茜屋　私も同じだわ（笑）。 久保田　お台場の？ 若井　そうそう。まだイベントも数回しか出たことない状態で、野外のフェスみたいなイベントに出たんです。 茜屋　「Color」の衣装だったから、真冬にノースリーブで。 若井　そんな格好で何時間も野外にいたから、帰りにメンバー3人が風邪をひくっていう。 茜屋　そのうちひとりは私です。 久保田　大変だったなあ。 若井　私たちだけじゃなくて、たくさんのアイドルさんたちが一緒で、みんな薄着。アイドルってすごい世界だ……って思いました。 山北　そのイベントに出た冬、上京したばっかりでお金がぜんぜんなかったんですよ。地元の北海道に帰る飛行機代も惜しいから、生まれて初めてお正月をひとりぼっちで過ごしました。いつもなら親戚みんなでおばあちゃんのお家に集まってカウントダウンしてるのに、慣れない東京で寂しいから、澁谷梓希ちゃんん(※2021年3月にi☆Risを卒業)のお家に泊めてもらって。 　でも、澁谷家は毎年1月2日にディズニーランドに行くことにしてると聞いて、私は帰らないと……と思って、殺風景な六畳一間に戻って、「絶対にお金を稼いで、来年は北海道に帰る！」って誓った記憶があります。いまとなってはいい思い出ですけどね（笑）。 芹澤　私は誕生日が12月だから、毎年バースデーライブが他のイベントと重なりがちで。『プリパラ』のライブも12月、i☆Risのアニバーサリーライブが11月なんですけど、たしかi☆Risの初武道館ワンマンと初めてのバースデーライブの時期が重なったんですよ。 　自分のライブでは全曲が新曲、初披露で覚えることが多かったから、知らないうちに負担がかかってたんですかね。全公演終わって、誰もいなくなったところで、迎えに来てくれたお母さんの車で、うえ〜んって泣いた記憶があります。 久保田　冬の思い出か〜。あ、最近スマホの写真を見返して整理してたら、初期の頃に（若井）友希ちゃんとふたりでディズニーランドに行ったときの写真が出てきました。あれ、冬かな？ 若井　ああ〜、懐かしい。クリスマスツリーの前で写真撮ったはずだから、冬だね。 久保田　デビューして1〜2年の頃かな。初期の頃はメンバーと一緒にお出かけしてたんだ〜って懐かしく感じました。私、メンバーと交流がまったくないと思われがちなんですけど、そんなことはないってことをお伝えしておきます（笑）。 　 インタビューの後編では、人気急上昇中のもう一方の表題曲「ハートビート急上昇」についてお届けします。つづきもお楽しみに！ 【i☆Risプロフィール】 ‘12年に結成された声優とアイドルを両立するユニットi☆Ris。21枚目のニューシングル「12月のSnowry / ハートビート急上昇」を発売。ふたつの“冬の恋”を歌った両A面シングルとなっている。10周年イヤーに突入する’22年4月より全国8箇所16公演を巡る「i☆Ris 7th Live Tour 2022」の開催が発表されている 取材・文／森ユースケ　撮影／いわなびとん　ヘアメイク／菅原利沙、門口明加、藤井まどか　スタイリスト／津野真吾(impiger) 衣装協力／BRAND SELECT