インダストリアルなインテリアには根拠とルールがある。「柱とコンクリート剥き出し」だけではダメ
カジキです!! インテリアのブログとYouTubeを運営しています。暮らし、住まいの世界を長年見てきた経験を元に、インテリアの法則と、インテリア好きが頭の中で考えていることをご紹介していきたいと思います。
「インダストリアル」と呼ばれるインテリアスタイルがあります。雑誌なんかでもよく特集されるので、聞いたことがある方も多いと思います。
具体的にはどんなスタイルを指しているのでしょうか? ネット情報を検索してみると、「ビンテージ感があって~ 柱が剥き出しで~ コンクリートをたくさん使って~」……とまあ、そういうインテリアらしいですね。ホーなるほど。
いやそれぜんぶ丸暗記しなきゃいけないの? どうしてビンテージ感があるのか、どうして柱が剥き出しなのか、どうしてコンクリートが出てくるのか、断片的な情報はさておき、なぜ、そのスタイルの根本的なルールについては教えてくれないのか。
インテリア情報はいつもこうだ。なんでそんなひどいことするの。やむにやまれぬ事情があるのだろうから僕は許します。だがコイツが許すかな!?(※懐から銃を取り出す)
本日は、インダストリアルインテリアの正体を探って参りましょう。ビンテージ、柱、コンクリート……断片的な情報ばかりですが、これが採用されるにはすべて理由があるのです。
むかしむかし産業革命がありました。おもいっきり簡単に言うと、18世紀ごろ、手作業でちまちまモノ作りをしていた時代から、機械を使って大量生産でモノ作りをする時代に変わったよ、という出来事です。最初は調子よかったのですが、そのうちモノがあふれて大量生産の時代は斜陽を迎えます。そのためアメリカの東海岸では、もう使わなくなった工場と倉庫が余ってしまいました。
じゃあどうするか? ちょうどそのときアメリカは住宅不足で困っていたので、この「空き工場」と「空き倉庫」を住宅として転用することにしたのです。これがインダストリアルインテリアの発祥です。
繊維工場、たばこ工場、ピクルス工場などなど。もう不要になってしまった工場・倉庫をリフォームして住み替えたスタイル。もしくはそんな暮らしを再現しようとするスタイル。これをインダストリアルインテリアと呼びます。
Industrialというのは和訳すると「工業の」「産業用の」という意味なのですが、元ネタが工業施設だからインダストリアルインテリアと呼ぶわけです。
インターネットにはいろんな解説がありますが、「こんな家具がぴったり」「こんな照明がぴったり」みたいな話はオマケに過ぎません。このスタイルの一番の肝は、「工場・倉庫から住み替えたインテリアなのだ」という部分なのです。
本日は、インダストリアルインテリアの正体を探って参りましょう。ビンテージ、柱、コンクリート……断片的な情報ばかりですが、これが採用されるにはすべて理由があるのです。
そもそもインダストリアルの元ネタって何なの?
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暮らし、住まいの世界を長年見てきた経験を元に、インテリアの法則を各コンテンツで言語化して発信中。YouTube「ゆっくりインテリア」、ブログ「様子のおかしいインテリア店」、Xアカウント@kajikissa
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