更新日:2026年01月05日 17:46
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裁判官はなぜ葬られたか…元判事が明かす「最高裁による“陰謀”と退職金不支給」の真相

 岡口基一元判事がSNSで行った、事件を論評する投稿がきっかけとなり、岡口氏は弾劾裁判にかけられ罷免判決を受ける。この事態を受けて退職金が全額不支給となったが、これを不服として岡口氏が審査請求を申立て、10月29日に最高裁は請求を棄却した。  “白ブリーフ判事”こと元裁判官の岡口基一氏は、「退職手当不支給処分の審査請求」について独自の見解を述べる(以下、岡口氏の寄稿)。
岡口基一@okaguchik 公式Xより

岡口基一@okaguchik 公式Xより

証拠ゼロで意図的に事実を捏造。最高裁による〝陰謀〟の顛末決定

 裁判官は、時に結論ありきで事実を捻じ曲げることがある。その実例として、ある最高裁決定を紹介したい。といってもこれは、俺自身に降りかかった陰謀渦巻く決定と言っても過言ではないだろう。  標的となったのは俺のSNS投稿だ。最高裁のウェブサイトに掲載されていた女子高生殺害事件に係る刑事判決を紹介し、そのリンクを貼った俺の書き込みだった。  最高裁はこの投稿について「閲覧者の性的好奇心に訴え掛けて、興味本位で刑事判決を閲覧するよう誘導する意図で投稿したものである」との事実認定をし、俺を戒告処分とする決定をしたのだ。  しかし、この事実認定は俺を陥れるための恣意的な判断だったと言わざるを得ない。現職裁判官の実名のSNSアカウントで、そんな悪意ある投稿などするはずがないことはバカでもわかるからだ。  しかも、一連の手続きにはこの事実の証拠はなかった。それどころか、この投稿に関する証拠自体が一切提出されていないのだ。しかし、最高裁は何のためらいもなく事実を捻じ曲げた。それは、最高裁にはある狙いがあったからだろう。  裁判官となって以降、俺は若くして本(ベストセラー)を出してしまうわ、実名アカウントのSNSで自由気ままに情報発信するわ、最高裁から煙たがられていたのは間違いない。そのため、「裁判官村」で大事に温存されてきた暗黙のルールをことごとく無視する「不良裁判官」などクビにして当然、と考えていたのだろう。

おかぐち・きいち◎元裁判官 1966年生まれ、東大法学部卒。1991年に司法試験合格。大阪・東京・仙台高裁などで判事を務める。旧Twitterを通じて実名で情報発信を続けていたが、「これからも、エ ロ エ ロ ツイートがんばるね」といった発言や上半身裸に白ブリーフ一丁の自身の画像を投稿し物議を醸す。その後、あるツイートを巡って弾劾裁判にかけられ、制度開始以来8人目の罷免となった。著書『要件事実マニュアル』は法曹界のロングセラー