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「私を撮ってる?」座席を奪われ、スマホを向けられて。電車内で遭遇した“理不尽な出来事”

 移動に欠かせない交通手段のひとつである電車。しかし、通勤や通学の時間帯は混雑するため、殺伐とした雰囲気がある。車内では譲り合いの精神を持って、お互い気持ちよく過ごしたいものだ。  今回は、電車内の理不尽な出来事が、今も忘れられないという2人のエピソードを紹介する。

席に座ろうとした瞬間に感じた“強い圧”

つり革・電車

※写真はイメージです

 鈴木紗耶香さん(仮名・20代)は、平日の昼間、仕事の移動中に電車に乗っていた。日中とはいえ利用客は多く、座席はすべて埋まっており、通路やドア付近に立っている人がいるくらいの込み具合だったという。  外回りが続いていた鈴木さんは、足や腰に疲れが溜まっていた。ムリに座ろうとは思っていなかったものの、「もし席が空いたら座ろうかな」という感覚で、普通席の前に立っていたそうだ。 「数駅進んだところで、目の前に座っていた人が降りる準備をはじめたんです。立ち上がる様子を確認して座ろうと一歩踏み出しました。でも、その瞬間、横からいきなり“強い圧”を感じました」  人ふたり分ほど離れた位置に立っていた男性が、体をねじ込むように割り込み、鈴木さんを押しのけてそのまま席に座ったのだ。

スマートフォンの向きで“私が撮られている”と気づいた

 あまりに唐突な出来事で、鈴木さんは状況を理解できなかったという。相手からは、舌打ちされ明らかな敵意を向けられていた。 「私のほうが驚いているのに、睨み返されました。そこで、『この人は普通じゃない』と思いましたね」  その直後、男性はスマートフォンをとり出し、鈴木さんの方に向けた。 「画面の向きと距離で、私を撮るんだとすぐにわかりました」  そして、動画撮影を開始する際の操作音が車内にはっきりと響いた。 「無断で撮影されていると思うと、怒りと恐怖が同時に湧いてきました。それ以上に、『この動画が勝手にネットに上げられたらどうしよう』『相手が逆上したら危険かもしれない』という不安が一気に押し寄せてきました」  周囲にはほかの乗客もいたのだが、誰も“こちら”を気に留める様子はない。その状況が、鈴木さんにとっては心細さを強める要因になった。 「何も悪いことをしていない自覚はありました。でも、この場で言い返すと事態が悪化する気がしたんです」  鈴木さんは次の駅で電車を降りた。ホームに立った瞬間、悔しさだけが残っていたそうだ。
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朝の車内に響いた怒声
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