更新日:2026年06月26日 04:10
スポーツ

決勝チケットは524万円…開幕直前なのに冷え切る米W杯、現地ニューヨークが「しらけムード」の異常事態

開幕直前にもかかわらず、静まり返るアメリカの街

ニュージャージー州のニューアーク国際空港にひっそりとたたずむW杯の宣伝板(撮影:谷中太郎氏)

オリンピックを上回る世界最大のスポーツイベント、サッカーのワールドカップ(W杯)が6月11日から始まる。23回目となる今回はアメリカ、メキシコ、カナダの3カ国の共催で、出場国が48にのぼる過去最大の大会となる。世界一の経済力を誇るアメリカでのサッカー人気を高め、大会100周年となる次回につなげるという国際サッカー連盟(FIFA)にとっては極めて重要な大会だ。しかし3か国カ国の現場は必ずしも「期待一辺倒」ではない。桁違いに高騰したチケット、外国人をあからさまに排除するトランプ政権、脆弱な交通網でファンが試合会場にまでたどり着けないのではないかという不安など、すっきりしないことだらけで、開幕直前にもかかわらず盛り上がりに欠けている。 2014年のブラジル大会を、開催の2年ほど前から取材した。今も鮮明に覚えているのは、リオデジャネイロのコパカバーナビーチや広場、繁華街がワールドカップ一色で彩られていたことだ。熱気にあふれ、市民の会話のほとんどがワールドカップのことだった。 子供も大人も、男性も女性も、富裕層も貧困層も、分け隔てなくサッカー談義に花を咲かせていた。開幕に向けた期待感が日に日に高まる様子を見て「ワールドカップとはこういうものなのか」と、試合を待たずして実感した。 今回は、ニューヨークを中心に開幕までの様子を見ているが、’2014年との違いには驚くばかりだ。直前になっても脈動が感じられない。カウントダウンを刻む告知板はごく一部にしかなく、街全体がワールドカップに染まるなどという様子は見て取れない。サッカー人気が高いブラジルと、他のスポーツの方が人気があるアメリカとの差を鑑みたとしても、あまりにも「静まり返って」いる。 ブラジル大会を共に取材したアメリカ人のスポーツジャーナリストは「これほどまでによそよそしい雰囲気を感じたことがない」とため息をついていた。 大会は6月11日から7月19日まで開かれる。今年、アメリカは建国250年となる。この記念すべき独立記念日(7月4日)はW杯の只中で迎える。試合はアメリカ11、メキシコ3、カナダ2の計16都市で行われる。複数の国での開催は20‘02年の日韓共催以来のことだ。1998年以降、出場枠は32だったが、今回は48に増えた。試合数は64から104に劇的に増えた。これほどまでの大規模開催でありながら、開催地が盛り上がらないのは異常事態といってもいい。
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「天文学的数字」まで跳ね上がったチケット価格
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ニューヨークを拠点に活動するフリージャーナリスト。業界紙、地方紙、全国紙、テレビ、雑誌を渡り歩いたたたき上げ。専門は経済だが、事件・事故、政治、行政、スポーツ、文化芸能など守備範囲は幅広い。
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