更新日:2026年07月14日 14:04
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日経平均7万時代「半導体そのもの」を買うのは遅い?億超え投資家が仕込む“ジーンズ企業”の正体

日経平均株価が史上最高値の7万円超えのなか、次に「10倍株(テンバガー)」になるのはどんな銘柄なのだろうか。資産億超えの個人投資家結喜たろう氏は「注目すべきは現在上がっているAI関連や半導体銘柄ではなく周辺銘柄にある」と話す。周辺銘柄というと「ゴールドラッシュで一番儲けたのは金を掘りに行った採掘者ではなくジーンズ会社」とよく語られるが……。令和の今、AIや半導体に関連したインフラとは何に該当するのだろうか? 億超え投資家の目線に迫る。
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テンバガーを狙える割安株の法則

資産億超えの個人投資家の結喜たろう氏。株式や為替を20年以上取引し、リーマン・ショックやアベノミクス相場も乗りこなしてきた。その投資手法を聞いてみると意外なほど堅実である。 「大きなテーマから掘り下げて具体的な銘柄に絞り込み、それを数回に分けて買い、数回に分けて売る。リスクを抑えながら、利益を積み重ねていくやり方です。ただ、結果的に、保有した一部のポジションが10倍近くまで伸びた銘柄に何度かあいました。ポイントは『テーマの本丸だけでなく、その周辺に広がる企業の成長性までを見ること』なんです」 では「10倍株になり得る銘柄」を探すとしたら、どのような視点で考えればよいのだろうか。一般的にPERやPBRなどの指標を使って割安な銘柄を探す考え方を株式投資ではバリュー株投資と呼ぶが、「単なる割安株を探すだけでは10倍株は見つからない」という。 「ただ割安で放置されていた場合は適正価格に株価がなったら終わりです。一方で割安の指標を見つつも、売上、利益、EPSが伸びて決算発表でも成長が見られると株価も大きく伸びる。そのため、私は四半期成長率を重視した上で決算発表でも株価が上昇する銘柄をよく探しています」 とはいえ、決算発表が良くても株価が必ずしも上がるわけではない。決算が良くて株価が下がる場合は、その内容は市況が株価に「織り込み済み」。反対に決算発表が悪かったのに上がる銘柄は「悪材料出尽くし」。決算が悪くて株価も下がっていれば、資金が離脱している投資してはいけない銘柄になる。 「重要なのは、企業業績が成長し続けているかどうかです。まずは年単位で利益が伸びていることが前提。ただ、1年間は投資家にとっては少々長いので、私は3か月ごとの四半期決算で経常利益を中心に成長の勢いを確認しています。四半期成長率がしっかり伸びていたら、次にチャートの形を見て、投資家の目線がどこに集まっているのかを確認して投資していきます」 着実に利益を上げて成長している銘柄で、サプライズで大きく業績を伸ばせば株価も伸び10倍株になりやすいというわけだ。

着目するのはAI・半導体の周辺銘柄

そんな結喜氏には以前からリーディングストックとして注目し続けている銘柄があるという。 続きを読むには会員登録(無料)orログインをしてください。 ※ログイン後も下記のボタンは表示されます

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「昨今はAIや半導体関連銘柄が取り沙汰されていますが、関連の周辺銘柄に対して物色が始まっています。なかでも、AIデータセンターを動かすためには通信インフラが必須。光ファイバーや光ケーブルを手掛けるフジクラ(東P・5803)が光通信インフラ関連として注目されています」 フジクラは数年前から好業績で好決算株として注目していたそう。さらにその後、AIインフラ相場の広がりを考えるなかで、光通信インフラを担う企業として改めて見直すようになったとか。ちなみに過去にも同じ発想で大きな利益になった銘柄があるという。 「その筆頭がメタプラネット(東S・3350)です。ビットコイン相場でビットコインそのものを買うのではなく、ビットコインを財務戦略に取り込む上場企業を見ていました。2024年のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が『アメリカを暗号資産の中心地にする』と発言してビットコインが注目されていました。ただ、私は税制上の理由などからビットコインを直接買う気にはなれなかったので、調達した資金をビットコインで保有する戦略を出すメタプラネットを取引していました。トランプ氏当選のサプライズを想定して、メタプラネットを2024年10月から数回に分けて買い、2025年にかけて段階的に売却しました。投入資金全体では約4倍程度の成果で、一部のポジションでは10倍超の値幅を取れたんです。 今回のフジクラも、AI半導体関連株で売買するのではなく、AIデータセンターを支える光通信インフラ企業という点で見るのがよいと思います」 何よりフジクラは業績自体も好調で期待ができると話す。 「実際、先日6月半ばに発表された第2四半期の通期業績予報で、営業利益が2110億円から3100億円と修正率プラス46. 9%と大幅に上方修正されました。フジクラは過去の会社予想と業績を見ると業績が上振れしやすい傾向があります。ただ、現在の株価に対してPER・PBR面ではすでに高い評価を受けており、期待が相当織り込まれている点には注意が必要です。なので、業績の強さと株価の高さをセットで見ることです」 株を取引する際にポイントになるのが直近の高値と安値だとか。 「現在のフジクラは典型的な『急落後の戻り相場のチャート』の形にあります。急落前の高値が7933円、急落時の安値が3888円です。2つの価格の半値は5911円です。足元の株価はこの半値を割り、上方修正発表で出来たチャートの『窓』を完全に埋める手前で反発しました。そのため、市場は上方修正を完全に否定はしてません。 ここからすぐに急落前の高値7933円を目指すというより、まずはどこの価格帯で下げ止まって再び買いが入るかを確認するフェーズになると思います。ポイントは半値の5911円と、窓の半値である5612円でしょうか。この水準には前回のチャートの高値ポイントが重なっていたりします。下げ止まって株価が落ち着いてから、次の決算発表でさらに好決算が出れば新高値をつけに行く展開も考えられます。フジクラは今後も高市政権の安全保障、AI、インフラ投資に該当する銘柄ですから再び注目が集まる可能性は十分です」
fujikura260705

東P・5803

足元では「AI半導体関連銘柄全体に利益確定の動きがあり、フジクラにも短期的に調整が入っている」と氏は言う。もちろん、フジクラがここから10倍になるかは未知数である。大事なのはAI半導体相場を見るとき、半導体だけでなく、その周辺に広がるインフラ企業まで視野を広げること。未知なるお宝銘柄が眠っているかもしれない。 構成・文/上野智(まてい社)
個人投資家・一級建築士/工学修士 建築設計事務所勤務を経て独立。 空間建築デザイン業務と並行しながら、個別株を中心に資産運用を実践。不況により事業が厳しい状況に追い込まれる中、趣味で続けていた投資が経営の立て直しに大きく貢献し、億トレーダーの仲間入りを果たす。個人投資家グループや証券会社などからの講演依頼も多く、四半期成長率を重視した銘柄選定と、チャート分析に基づく論理的な売買手法に定評がある。著書『四半期成長率とチャート分析』(パンローリング社刊)は2024年ブルベア大賞を受賞。ラジオNIKKEI『きらめきの発想』準レギュラー。 パンローリング主催『ファクター分析投資スクール』担当講師。 X(旧Twitter):@tarouyuuki0322
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