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新幹線の車内、逃げ場がない座席で女子大生が感じた恐怖「知らない男性と距離が近づいて…」/駅や電車内でお酒が絡むトラブルは何件起きているのか調べてみた

大型連休や年末年始の帰省。混んだ新幹線で自分の席にたどり着き、コートを脱いでひと息ついた瞬間、「さて、隣には誰が来るんだろう」と少しだけ身構えた経験は、多くの人にあると思います。
新幹線

※画像は生成AIによるイメージです

総務省の「住民基本台帳人口移動報告」によると、2025年に都道府県をまたいで移り住んだ人は251万5731人。いちばん多いのは20〜24歳で、25〜29歳がそれに続きます。20代の若い世代が、住む場所を移している中心です。そのぶん年末の新幹線には、それぞれの実家を目指す人が乗り合わせます。 今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ人気記事から、帰省の新幹線で隣に座った男性に、到着まで悩まされた女子大学生の話。 記事の後半では、駅や電車内で起きているお酒がらみのトラブルと、女性が向かった山形県の人の出入りを調べてみました。 *  *  *

のんびりと過ごすはずの時間が台無しに

「新幹線」の車内では、さまざまな人が乗り合わせるだけに、お互いに配慮することが重要だ。しかしながら、他人の“マナー違反”が目につくこともあるかもしれない。だが、実際はなかなか注意できないものである。
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※画像は生成AIによるイメージです

 大学生の黒崎茜さん(仮名)は昨年の冬、山形の実家へ帰省するべく、東京駅から新幹線に乗り込んだ。  平日ではあったが帰省ラッシュの時期で車内は満席に近く、窓側の席に座った黒崎さんはコートをたたみ、イヤホンをつけて音楽を聴きながらゆっくり過ごそうとしていた。しかし乗車して間もなく、隣に座った中年男性の行動に「嫌な予感」がしたという。  男性は大きな荷物を足元に無理やり押し込んだが、それは黒崎さんの側まではみ出ていた。
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※画像は生成AIによるイメージです

 座席に収まりきらない肩が彼女の方へ寄ってきて、肘掛けもほぼ占領している。黒崎さんは体を少し窓側に傾けて避けていたが、この時点ですでに落ち着かない気持ちになっていた。  状況はさらに悪化する。男性は車内販売が来ると、すぐに缶ビールを2本購入し、「プシュッ」と音を立てて開けた。そしてスマホで通話を始めると、「いや〜、うちの上司がさ〜」「年末にさ、この仕事量はないでしょ」などと、仕事の愚痴を言い続けた。  デッキに移動したり、周囲に配慮して小声にするなどの気遣いは一切なく、延々と話し続ける男性。声はだんだん大きくなり、アルコールの臭いも漂い始めた。黒崎さんはイヤホンの音量を上げることでなんとか耐えるしかなかった。

到着するまで苦痛が続く…

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※画像は生成AIによるイメージです

 男性が何の声かけもなく、いきなり席を倒した瞬間、黒崎さんは思わず「えっ!?」と声を上げてしまった。勢いよく倒れた背もたれのせいで、膝の上に置いていたポーチが落ちそうになったのだ。  男性は席を倒した状態のまま、足を広げてくつろぎ始めた。その足が黒崎さんの足に軽く触れるほど近づき、彼女は窓側に押しつけられるような状態に。 「逃げ場がない座席で、知らない男性と距離が近づいてくる状況って、思っている以上に怖いしストレスなんです」
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※画像は生成AIによるイメージです

 勇気を出して「すみません、ちょっと狭いので……」と声をかけると、男性は「ああ、ごめんね」と応じたものの、姿勢はほとんど変わらなかった。これ以上強く主張してトラブルになることを恐れた黒崎さんは、ひたすら時間が過ぎるのを待つしかなかった。  ようやく山形に到着し、ホームに降り立つと、黒崎さんは冷たい外気と共に解放感を味わった。
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「たった一人のマナー違反で、新幹線はこんなに疲れるんだなって」  誰もが快適に利用できるはずの公共交通機関で、一人ひとりのちょっとした気遣いがどれほど重要であるかを、身をもって実感した出来事だったという。 <構成・文/藤山ムツキ> *  *  *

■鉄道係員への暴力、半数近くが「飲酒あり」

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※画像は生成AIによるイメージです

日本民営鉄道協会やJR各社など全国38の鉄道事業者は毎年、駅員や乗務員が受けた暴力行為の件数をまとめています。東京都交通局が公表した2025年度の集計では、暴力行為は590件。そのうち加害者に飲酒があったのは271件で、半数近くを占めていました。起きた場所でいちばん多いのは改札の214件です。車内は119件ですが、前年度の72件から大きく増えています。 黒崎さんの隣の男性は、もちろん暴力をふるったわけではありません。ただ、缶ビールを飲み始めてから、声がだんだん大きくなっていったという流れは、お酒が入ると気が大きくなるという、多くの人に覚えのある話とも重なります。

■山形県は、出ていった人が4281人多い

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※画像は生成AIによるイメージです

同じ人口移動報告で山形県を見ると、2025年に県外へ移った人は1万6182人、県外から移ってきた人は1万1901人でした。出ていった人のほうが4281人多い計算です。 山形を離れて暮らす人が多ければ、年末に山形へ帰る人もそれだけ多いのでしょう。ホームに降り立った黒崎さんが浴びた冷たい外気は、同じ新幹線から降りた人たちにとっても、帰ってきたことを知らせる空気だったはずです。 「ああ、ごめんね」と返した男性は、なぜそのあとも姿勢を変えなかったのか。統計を眺めても、そこまでは書かれていません。年末の仕事を終えて缶ビールを開けた男性にとって、あの座席はもう、自宅のソファの続きだったのかもしれません。 混んだ新幹線では、隣の人もまた、誰かが待つ家へ向かっている途中です。肘掛けにのせた自分の腕が、どちらの席にはみ出しているか。次に乗るときは、少しだけ気にしてしまいそうです。
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※画像は生成AIによるイメージです

<再構成/日刊SPA!編集部>
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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