日本の柴犬が中国フリマアプリで“1400円で投げ売り”。市場規模7兆円「中国ペット業界の恐るべき闇」
市場規模7兆円を誇る中国ペット業界で今、信じられない事態が起きている。大人気の「柴犬」がフリマサイトで投げ売りされ、劣悪な環境で取引されているというのだ。命を軽視する恐るべきペットビジネスの裏側とは?

ペットブームが拡張し続ける中国では、市場規模はこの20年で50倍にまで成長し、現在は7兆円以上となっている(中国ペット業界調査機関「亜寵研究院」調べ)。同国では現在、1億2600万匹ものペットが飼育されており、ペットショップやブリーダーも増加の一途をたどっているという。
こうしたなか、信じられない事態が起きている。中国事情に詳しいライターの広瀬大介氏は言う。
「日本原産の柴犬は世界的に人気となっていますが、中国でも都市部で“無駄吠え”が少なく、都市型住宅にフィットする大きさから近年、需要が高い。しかし今、その柴犬が劣悪な環境で扱われ、飼育放棄された個体が投げ売りされているんです。とくに中国フリマサイトでは、汚いケージに複数匹が押し込まれている出品画像も堂々と掲載されているんです。さらに死んだ柴犬まで“標本”として売られるケースもあり、思わず目を背けたくなります」
記者も中国版メルカリと呼ばれる「閑魚」で「柴犬」と検索すると、数多くの出品がヒットした。ちなみに日本のフリマアプリではペットの売買は禁止されているが、中国では可能だ。

まず、男性に抱えられた2匹の柴犬の写真を掲載していた出品者の説明文を見てみた。
<豆柴・柴犬、自家繁殖。お好きな方はどうぞ。お引き取り可能、地方発送可能、健康保証、輸送リスク保証、送料は自己負担、生体の特性上、子犬は発送後の返品・返金はできません>
一方、ケージの中に5~6匹の柴犬が押し込まれた画像をアップしていた出品者はこう書いていた。
<柴犬のオス譲渡。2歳過ぎで交配力旺盛。メス犬も1匹おり、2匹まとめて引き取ってくださる方。メス犬は少し逆さまつげがありますが、繁殖には影響なくこれまでに2回産んでおり、現在妊娠中です。気になさらない方はどうぞ。表示価格は犬2匹分の値段です>
ブリーダーもいるようだ。写真には、排泄物の清掃がされず不衛生な環境でケージに押し込まれたし複数匹の犬がいるではないか。
<柴犬・豆柴を専門に繁殖しています。自家犬舎での繁殖のため健康保証付き、どの子もワクチン接種済み・体内外の駆虫済みです。性格はおとなしく甘えん坊で、ご家庭での飼育に適しています。直接のお引き取りに対応しており、発送対応も可能>
他にも「長期出張のため飼えなくなった」「ペットが増えすぎた」など、個人による出品もあった。価格は生後3か月以内の子犬で2万~2万5000円前後、成犬は数千円のものが多い。中国事情に詳しいジャーナリストの周来友氏は言う。
「柴犬はTikTokなどショート動画で世界的にバズっていたことに加え、昔から映画『ハチ公物語』が人気で(※編集注:ハチ公物語のハチは秋田犬)、数年前に中国版リメイク作品が公開されたこともあり、中国でも売れ筋となっています。十年ほど前までは大型犬がブームで、希少な大型犬・チベタン・マスティフが数億円で取引されることもありました。しかし、噛傷事件が相次いだり、ノーリードで散歩させるマナー違反が多発したりしたことで、都市部で大型犬の飼育が条例で禁止されるようになりました。こうした事情が重なり、中国でペット犬=柴犬となったのです」

中国フリマアプリで「柴犬」と検索すると、多数の出品が出てくる
死んだ犬まで販売!悪質すぎる柴犬ビジネス
妊娠中のメス犬も「まとめて販売します」

「標本用」として販売されていた柴犬の死体……完全にモラルが崩壊している
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