◆電気フリー生活に挑戦!(1)
人力発電、ひんやりグッズ、家電使いのテク
で電気代も浮いて一石二鳥
政府はこの夏の電力需給対策として企業や家庭に使用最大電力から15%削減するよう求めた。節電を気にしつつも、「何から始めたらよいのかわからない」と言う人のために、生活レベルを下げずにお得で楽しい節電方法をまとめてみた
15%の節電は、けっこうカンタン!
気象庁の発表によると、今年の夏は平年よりも気温が高くなるという。また去年のような激暑は勘弁願いたいが、政府は企業や一般家庭に15%の節電を呼びかけ、エアコンなど消費電力の大きいものの使用をなるべく控えるよう求めている。来るべき夏に備え、節約の達人お二人に節電方法について聞いた。
細かいところの節電を気にしすぎてストレスを溜めるよりも、エアコンや照明など消費電力が大きいものを割り切って攻めたほうが簡単でラクかも
節電に取りかかる前に、まずは一般家庭の消費電力の内訳を知っておこう。All About節約アドバイザー・家事アドバイザーの矢野きくの氏は、「一般家庭の全体の消費電力のうち、約25・2%がエアコンなんですよ。その次に照明と冷蔵庫が16・1%で並んでいて、テレビが9・9%と続きます。これだけで全体の約70%を占めています」と言う。つまり、これら電力をたくさん食うものから節電に取り組めば、効果を実感しやすいというわけだ。さらに、節電に取り組む場合、電気需要が高まる日中から夕方にかけて、できるだけ電力の消費を抑えようとする心がけも大切になる。
「日中は消費電力が高いものを使うのは避けたほうがいいでしょう。掃除機、洗濯機、乾燥機、食器洗い乾燥機、あとアイロン。これらは消費電力が高めです。各家庭が朝や夜に使うように気をつければ、全体でかなりの節電効果が期待できると思いますよ」(矢野氏)
東電の割引サービス「おトクなナイト」。夜型にはもってこいだ
また、日中、家にいない人は夜間の電気料金が昼間と比べて安くなる「
おトクなナイト8」(東京電力)といったプランに変更するのもオススメ。「
おトクなナイト8」は昼間の電力単価が従量電灯単価に比べて約20%割高になるが、夜間の電力単価は70%も割安になるのだ。電気需要の多い昼間に節電できるうえ、電気料金も安くなるのでまさに一石二鳥といえる。
なお、電力会社によっては、契約電力を下げることで節電と節約が期待できる。契約電力は、複数の電化製品を同時に使っても、ブレーカーが落ちないだけのアンペア契約が基本だ。このアンペア契約を下げることで節電に繋がり、おまけに電気料金も抑えられるというわけである。仮に東京電力で30Aを20Aに契約し直すと、電気の基本料金を月273円、年間で3276円得する計算だ。
【矢野きくの氏】
All About節約アドバイザー・家事アドバイザー。
時間とお金を効率的に使う「スマートライフ」を提唱、
自身が実践する節約家事技には定評がある。
http://yanojapan.com/
【和田由貴氏】
All About節約アドバイザー・消費生活アドバイザー。
「節約は無理をしないで楽しく」がモットー。
著書に『和田由貴のシンプル節約術』。
詳細は、
http://wada-yuki.com/