更新日:2024年12月16日 15:15
エンタメ

「ゆりやん負傷報道」の真相。『極悪女王』女優たちの熱狂

当事者たちからもその再現度を絶賛される9月19日配信のNetflix『極悪女王』。今回は主演を務めたゆりやんレトリィバァ、演技指導を務めた元クラッシュギャルズ長与千種が特別対談を実施(3本目/全4本)。一時期、取り沙汰されたゆりやんの”怪我”報道の真相から全盛期の隆盛エピソードまで、吉田豪がその裏側にさらに斬り込む。 【1本目】⇒「最狂になるしかなかった……」ゆりやんレトリィバァ×長与千種、吉田豪に語った伝説の女子プロ団体の裏側とは!? 【2本目】⇒ゆりやんレトリィバァ×長与千種「ダンプも私も落ちこぼれだったから……」『極悪女王』からみた、全女のリアル 【4本目】⇒天龍源一郎からの一喝、極悪レフェリーの素顔……『極悪女王』秘話

“プロレスラーになっていく”女優たち

ゆりやん:撮影中も試合のシーンはエキストラさんが何百人も来てくださるんですけど、エキストラさんを盛り上げるのも、長与さんがマイクこうやって「みなさん、今日はありがとうございます!」って何百人もの前でやっていて。それで一気に大熱狂。日本じゅうを熱狂させていた大スターの面影をひしひし感じました。 エキストラさんのなかに当時ホントにクラッシュさんの親衛隊だった方もいらっしゃって、感動して泣いてくれていたり。あれはすごい時間でしたね。 長与:ホントに。みんなで作り上げてるのが実感できたし、いままでのプロレスの映画とかドラマとか全部塗り替えるつもりという現場の雰囲気も感じられた。だったらこっちだってもっともっとすごいのをって欲も出る。 女優さんたちもどっかでプロレスラーに変わって次第に「ノー」と言わなくなる。選手たちって「大丈夫?」って聞いたら「大丈夫です」しか言わないの。徐々にそう変わりつつあったんです。 ただ、熱くなりすぎると次のシーンが撮れなくなるので、それを「あなたたちがもう正真正銘のプロレスラーになってるのはわかってる。でもね……」って止めなきゃいけないところもあって。 ゆりやん:長与さんはいつもリングのところで私たちを見守ってくださってて、「あれ? いま絶対痛かったんじゃない?」とか、「いまちょっと無理したよね。ダメダメ、1回止めて!」みたいな、めっちゃ言ってくれてましたね。 長与:監督とかみなさんに申し訳なかったですね。でも、プロデューサーからも言われてたんですけど、止めるのも自分の仕事のひとつでもあったし、「ダメ!」って言うとみんなホントきいてくれてたので。とにかくよかったのは、すごく大きなケガをする人が出なかったこと。

ゆりやんのケガ報道の真相

――ゆりやんさんがケガしたって報道はあったけれども、それくらいで済んだというか。 ゆりやん:はい。大事を取って休んだのは事実なんですけど、記事がめっちゃ早く出て、しかもかなり大げさで。「え? そこまでじゃないよ」みたいな……こっちがびっくりしましたね。
1970年、東京都出身。プロ書評家、プロインタビュアー、ライター。主な著書に『男気万字固め』(幻冬舎)、『人間コク宝』シリーズ(コアマガジン)、『サブカル・スーパースター鬱伝』(徳間書店)、『書評の星座』(ホーム社)など