64年たったヒロシマの現実

いまだに身元不明遺骨が7万柱! 在外被爆者は “見放され”、原爆症認定も遅々として進まず…… 【担当者からのコメント】 8月6日、広島が64年目の夏を迎える。しかし、身元の分からない遺体はまだ840柱もあり、広島市役所が毎年、全国の自治体などに名簿を送っているのを知っているだろうか。当初は2000柱近くあったから、これでもずいぶん減ったほうだが、行き場のない犠牲者はまだ多い。一方、外国人の被爆者問題も残されている。被爆者となるには原爆手帳をもらう必要があるが、母国へ帰った外国人は来日しなければもらえなかった。手帳がなければ原爆症と認められず、何の支援も受けられない。ようやく昨年12月に、法律が改正されて日本大使館での手続きで原爆手帳が発行できるようになったが、戦後64年も放置してきた厚生労働省の罪は重い。8月6日を前に、改めて原爆の残された問題を問う。