【素人アイドルプロデューサーへの道】お金が目的だと続かない!?
アイドルが割拠する今、「アイドルになりたい」という女のコの夢のハードルは下がり、同時に「アイドルを育ててみたい」という本懐を遂げるチャンスも増えている。本特集では、素人ながらアイドルのプロデュース業を始めた人々の紆余曲折と喜びを紹介。膨張し続けるアイドル業界。これを読めばキミもアイドルプロデューサーになれる!?
◆メンバーを集めるべく、街角で声をかけた数300人!
<ゆるめるモ!×田家大知氏(ライター・編集者)>
本業はライター・編集者ながら、昨年10月からアイドル・ゆるめるモ!のプロデュースも手がける田家大知氏。きっかけはももクロにハマったことだった。
「長年バンドをやっていたこともあり、『自分のほうが面白い曲を作れる!』みたいな嫉妬心も途中から出てきて(笑)。それでプロデュースに興味を持ったんです」
が、アイドル業界にツテはない。そこで田家氏は、街角で女のコに「アイドルにならない?」と声を掛けまくるという暴挙に出る。
「9割以上は無視され、罵倒もされて落ち込みましたが、200~300人に声を掛けて、5人のメンバーが集まりました。探していたのは、フツーそうで何かを隠し持っていそうなコ。ファッションとかで自己実現できていそうな個性的なコは、僕が魅力を引き出す必要もないなと思って」
作詞、作曲などのスタッフはバンド関係の人脈でまかなえたが、メンバーは基本的に素人。それでも曲ができると、むちゃを承知ですぐ初ライブを開催した。
「ステージで歌い、物販に立つことで、活動への実感とやる気も湧いてきたみたいで。その後は小さなイベントへの出演を重ね、4月の初ワンマンには約80人が集まりました。そして自主レーベルからCDをリリース、サブカル系のアイドルやバンドが集うフェスなどで、コアな音楽好きの間で知名度が出てきた手応えがありました」
その後はメンバーの脱退もあったが、新メンバー5人追加という思い切った策で危機を乗り越えた。
「現場マネジャーの役割もあるので、人数が増えメンバーのサポートは大変になりました。活動の悩みもあるだろうし、常に表情を見ながら相談に乗ってあげたいなと」
本業をこなしながら1人アイドル事務所状態。奥さまの応援もあるが、CDの流通やライブの調整など仕事は山積み。経理やライブ当日のサポートをしてくれる仲間もいるが、睡眠は平均3~4時間だ。
「お金が目的だと続かないでしょうね。でも自分には、自分の好きな面白い音楽を彼女たちに歌ってもらい、コアな音楽ファンに届けたいという使命感があるし、ダンスも歌もダメダメだった彼女たちの成長を間近で見守れる喜びもある。コアとお茶の間を行き来する“アイドル界のビートたけし”的存在を目標に頑張りたいです!」
【ゆるめるモ!情報】
12月1日「ももぴ生誕祭 ベルめるモ!(BELLRING少女ハートとの2マン)」(新宿)ほか、今後も週末を中心にライブ出演予定。詳細は公式HPでチェックを。 http://ylmlm.net/
― 素人でも[アイドルプロデューサー]になれる!【1】 ―
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