「いつまで待たせるんだ!」若い女性店員に文句を言う迷惑客は“まさかの人物”だった…こっそり店長に“会社と名前”を教えた結果
飲食店などでたまに目にする店員にやたら横柄な態度を取る客。延々と文句を言い続けるのは、店の業務の妨害行為にほかならず、居合わせたお客たちにとっても不快以外の何者でもない。
「そのグループの席は、私たちのテーブルの斜め前だったので覚えていますが、注文したのは自分たちより後でした。私の感覚では10分経ってるか経ってないかくらいでしたし、それで『いつまで待たせるんだ!』って言いがかりにしてもひどすぎます。
そもそも彼らのテーブルには飲みかけのビールジョッキが置いてありましたし、それを飲んで黙って待ってろと言いたい気分でした」
なお、問題のカスハラ客は小池さんの知っている人物だった。トイレに行きたくなり、お手洗いに行く途中にチラ見すると、部署こそ違ったが同じ会社の課長にあたる人物だったからだ。
「大きい会社ですし、直接話をしたことはありません。向こうはまったく知らなかったと思いますが、同じ階のフロアの部署だったのでこちらは見た瞬間に気づきました。あちゃー、管理職の癖に社外で人様に迷惑かけんなよ、って思いましたね(苦笑)」
ただし、その課長のカスハラ行為自体に驚きはなかった。以前、友人として付き合っている親しい同期が彼の部下だったのだが、パワハラ的な言動や態度があまりに多く、飲むたびに愚痴を聞かされていたからだ。
「あと、社内恋愛中の彼女もこの課長の下に就いていた時期があり、『立場や肩書きで態度を変えるクソ上司』とボロクソに酷評してました。
しかも、罵声を浴びせたりはせず、言葉遣いも丁寧なのですが嫌味が多いらしく、『余計にタチが悪い』って。目の前の課長は酔った勢いもあるのか荒っぽい口調で文句を言い、あまり狡猾な感じではなかったですけどね」
トイレから戻ってきてもまだ文句を言っていたが、女性店員は何度目かの詫びの言葉を述べて席を離れてしまう。この時点では課長たちのグループの席にもつまみは届いていたが、納得がいかなかったのか今度は男性従業員を捕まえて再び文句を言い始めたのだ。
最終的には店長が代わりに対応したが、「お前はスタッフにどんな教育をしてるんだ!」など怒りの矛先をぶつけていたそうだ。
「課長と一緒に居たのは私が知らない人で、下の名前で呼んでいたのでプライベートの友人だと思うのですが、久々に会って気が大きくなっちゃったんでしょうかね。
店長には途中で殴り掛かりそうなポーズを見せるし、同じ会社の人間として恥ずかしいですよ。だから、課長たちが店を出た後、店長に『同じ会社の人間がすみません』と謝ったんです」
実は、小池さんは友人たちとたびたびこの居酒屋で飲んでおり、店長とも顔見知り。課長の行動が目に余ると判断したため、「会社に告発しても構いません」と言ったのだ。
「店長は驚いていましたが、社内でも問題の多い人物であることを話すと、なんとなく察してくれました。そこは個人店舗で店長がオーナーのため、会社名と課長の氏名、部署名を教えてあげると、『よっしゃ任せとけ!』とやけにノリノリでしたけどね(笑)」
今から半年ほど前、食品メーカーに勤める小池智弘さん(仮名・35歳)は、別の会社に勤める友人と入った居酒屋でカスハラ客に遭遇。注文したメニューがなかなか来ないことに腹を立て、アルバイトらしき若い女性店員に向かって執拗に文句を言い続けていたという。
居酒屋のカスハラ客は、社内でも悪名高きパワハラ課長だった
店長に向かって拳を振りかざす場面も
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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