ヤンキーブーム再び!? マイルド化した彼らの特徴とは?
「流行は繰り返される」という。確かに我々が幼少期にハヤっていた事象&アイテムが、あるものはかたちを変え、またあるものはそのままのかたちで注目されている。そこで、再ブレイクの仕組みとその魅力を紐解いてみた!
◆近頃よく耳にするフレーズ「ヤンキー」も再びブームが!?
ボンタン、リーゼントに改造車といった昔ながらのヤンキーは今や絶滅危惧種なものの、「ヤンキー」を論じた書籍はヒットし、「マイルドヤンキー」なる言葉も生まれている。これは、ヤンキーブームの再来の兆しといえるのか?
「マイルドヤンキー」の名付け親で、若者研究のエキスパート・原田曜平氏は、「実際のところはヤンキーの割合自体は、ゼロ年代以降、減ってきているのが実情です」と言う。ではなぜ、ここにきて「ヤンキー」という言葉が頻出するようになったのか? それは、”ヤンキーと経済”が密接に結び付く=今後の経済を担う可能性が見えてきたことも一因なようだ。
「私がマイルドヤンキーと定義する人たちには、2タイプがあります。1つ目は、典型的なヤンキーがマイルド化し、EXILEのようなファッションに身を包んだ”残存ヤンキー”。もう一つは”地元族”。見た目はヤンキーではありませんが、少人数の地元の友達と濃密に付き合い続ける点が昔のヤンキーと同じで地元のファミレスや居酒屋で過ごすのを好みます。また、彼らの多くはパチンコ、パチスロなどにお金を使い、週末はイオンのような大型ショッピングモールで家族と過ごすことが大好きです。家を建てて初めて一人前だという考えを持ち、クルマ離れが叫ばれる今も、ミニバンを好んで購入しています」
⇒【資料】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=626348
どちらかというと覇気がなく、”上京”志向がないこともマイルドヤンキーの特徴だという。欧米ではすでに、’80年代に同じような若者が生まれていたそう。
「反抗すべき対象もおらず、何よりも地元が好きで、仕事でも給料より居心地のよさを重視する。彼らは、成熟社会の申し子ともいえる存在です」
多くの若者がモノを買わない時代。ヤンキーの消費欲とその動向を注視していけば、今後の日本経済を担う層として、翻ってヤンキー文化も再燃していくかもしれない?
【原田曜平氏】
1977年、東京都生まれ。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーとして、日本およびアジア各国で、若者へのマーケティングや若者向け商品開発を行う。近著に『ヤンキー経済』
― ’80~’90年代[懐かしのブーム]が再熱する理由【5】 ―
『ヤンキー経済』 消費の主役・新保守層の正体 |
ハッシュタグ