仕事

アフターコロナで辞めた新入社員。リアル出社で会社の何に気づいた?

「コロナの影響で、リモートで新人研修を受けていたから、それが普通だと思っていました。ビデオチャットでのやりとりでは『なんでも聞いてくれ』という心の広かった上司が、実際に会ってみると、何か質問や提案をしても『10年早い』なんて人が変わったような頑固ジジイだったんですよ。同期も言っているんですが、ネット上でのやり取りでは弱気だった上司が、リアルで会うとめちゃくちゃ強気に出てきたり、嫌なヤツだと感じることが多いんです」  大熊さんは、外資系企業に就職した友人と自身の生活を比較し、一刻も早く外資系企業に転職したいと考えるようになったという。 「外資の友人は今もリモートが中心。営業で外に出ることなどを除けば、家でできる仕事は家でやるのが普通で、会社に行くのは重要なタイミングのみだそう。パフォーマンスが発揮できるのなら、どんな様式で構わないんです。コロナが終わったからって、昔みたいな日本企業の悪い部分を直さなければ、結局世界に通用しない」  筆者は話を聞きながら少なからず「新人のくせに生意気な」と思ったことを告白したい。だが、彼らが言うことも一理ある。今まで気がつかないふりをしてきたが、これらは悪しき習慣そのものである。とはいえ、今までは、社会とは、そして会社とは、「こういうものだ」と思うほかなかったのだ。それがコロナの影響で効率化が進み、確かに無駄が減ったと実感している。  アフターコロナの世界の生き方を、入社2か月の新人に指南されるのは腹も立つが、こうした声を聞かずにいれば、あっという間に「老害」と呼ばれる日が到来……しそうな危機感を覚えずにはいられない。<取材・文/森原ドンタコス>
1
2
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート