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都知事選で話題、スーパークレイジー君の「美人すぎるウグイス嬢」を直撃!

「政治に興味なんてなかった」選挙を機に変化が

鈴木彩文 西本氏が掲げた公約のひとつが、風営法の緩和だ。若い有権者の中には、その公約に期待して彼を支持する人たちも現れた。 「夜の仕事をしている人からの応援も熱かったです。風営法の緩和が公約に入っているから応援しますって声も多かったですね。歌舞伎町で働いている方から、『お店のグループ全体で応援しています』ってコメントをいただいたり、ボランティアスタッフとしても来ていただけたりして嬉しかったです」  西本氏を応援していたのは若年層だけではない。意外なことに、中高年や高齢者からの支持も一定数あったそうだ。 「若い人が政治の先頭に立ってほしい、政治自体を変えてほしいとおっしゃる年配の方も結構いました。『普段から選挙に行って政治にも興味を持っているけど、誰か今の政治を変えてほしい。だから誠さんに投票しました』って声をよくかけていただきました」  ウグイス嬢として都知事選中に活躍した鈴木さんだが、自身は今まで政治に興味がなく、今回の選挙活動をきっかけに政治へ関心を持つようになった。 「今まで選挙に行ったこともなかったし、ニュースでも政治に関してはスルーしていました。高校までに勉強したことくらいなら少しは分かるけど、選挙活動については何も分からない状態で。今考えると、最初は選挙法違反もしてたんじゃないかな(笑)。本当はダメなのに、街頭演説中にのぼり旗を振っていましたから。注意の連絡がきて、そこではじめて『あ、そうなんだ』って知っていった感じですね」  選挙管理委員会から政治事務所へ注意が入るたびに、他のスタッフとともに演説スタイルを考え直し、手探りで進んでいった。 「誠さん自身も、取材で政治系の質問がきた時に意味が分かっていなくて答えられなかったことがあります。決選投票ってなに? みたいな。初歩的なことまで分かっていなかった。でも、そういう人でも政治に関わって行動したのはすごいなって思います」
演説最終日

演説最終日、渋谷ハチ公前には大勢の若者が駆け付けた

 選挙活動を通じて鈴木さん自身も政治への関心が高まり、今では朝の政治ニュースもチェックするようになった。選挙活動中も投票率などについて細かく調べるようになり、意識が変わったという。 若者に選挙に興味を持ってほしいと立候補した西本氏。「百合子か俺か」をキャッチコピーに掲げていたが、実はひそかにライバル視していた人物が存在する。 「後藤輝樹さんのことはすごく意識していましたね。立候補届を提出した時、その場に後藤さんがいなかったので、『今回は後藤輝樹が出ないから、イロモノ枠の票も集まるんじゃないか』って話していたんですが……結局後藤さんは締め切りの直前に来ていたみたいで。立候補者に名前が挙がっているのを見て、誠さんは焦っていましたね。『百合子か、俺か』ってやってましたけど、『輝樹か俺かじゃねーか!』ってずっと言っていました。SNSでもそういうコメントがあって、選挙が終わってからも『後藤輝樹に負けた』って書かれていたので、本人は結構悔しそうでしたね」  都知事選では落選した西本氏だが、今後も議員を目指して政治活動を続けるそうだ。鈴木さんもウグイス嬢としてサポートを続けると笑顔で語ってくれた。 「今回ウグイス嬢をやってみてよかったと思うし、誠さんが目標にしていた『若い世代の投票率を上げる』も結果として残せました。今後も衆議院選や参議院選に出る予定らしく、その時はまたウグイス嬢をやってくれと頼まれています。『勝つまでは終わらない』とよく言っているので、私も付いていくつもりです」  勝つまでは終わらない――。若い政治家とウグイス嬢の活動は、まだ始まったばかりだ。<取材・文/倉本菜生>
福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0
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