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関西で人気の「都そば」が提供するラーメンがうまいワケ

そば屋の侮れないラーメン

都そば 日比谷店

昔ながらのラーメンは460円

 店内にはそば・うどんの出汁の香りが漂っているが、その中で、今回のお目当である正油ラーメン(460円)を注文すると、数分で出来上がってきた。薄めの茶褐色をしたスープに黄色がかった中細麺で、具はチャーシュー・ネギ・ナルト・海苔が浮かぶ。まず麺をいただくと、こちらはいわゆる、業務用といった風情のベタなもので普通。具のチャーシューは豚ロースで、しっかりと味が染み込んでいる。脂も少なめなところが、こうした「昔ながらのラーメン」にはマッチしている。
都そば 日比谷店

期待通り、おいしいラーメンだった

 このチャーシューはもちろん、ネギ以外の具はうどんやそばに入れられている様子はないので、このラーメンのためだけに作られているのだろう。そしてスープをいただくと、そばやうどんとは違った鶏ガラの香りが口に広がる。空腹だったせいか、最初の一口目は薄くも感じたが、こうしたスープは塩気が強いと後半に食べ疲れに襲われる。しかしこちらは、食べ進めてもそれがなかったということは、適度な濃さであったということだ。さっぱりしているけれど、しっかり出汁の取られた芯のある味付けで、スープは確かに噂通り美味しかった。  厨房の女性店員に話を伺うと「他の(立ち食い)蕎麦屋で出されるラーメンは、そば用の出汁に中華スープを足して作ったりするところも多いけど、うちは専用の鶏ガラスープを使っているんですよ」と答えてくれた。ふらりと立ち寄った立ち食いそば屋で、これだけきちんとしたスープをいただけるのはとても嬉しい。  関東風と関西風の両方の出汁が楽しめる「都そば」東京唯一の店舗。毎日通っても味の変化が楽しめるが、そのサークルに、この侮れないラーメンを加えるのもアリかもしれない。<取材・文/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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