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スポーツ観戦のユニフォーム、ディズニーの耳、どこまで着けて帰る? ファン調査

プロ野球のファンはどうか

アンケート ユニフォームやグッズを身につけるのはなにもサッカーファンだけではない。野球、そして夢の国・ディズニー帰りの人にも少しだけ話を聞いてみた。  まず、プロ野球の世界ではどうだろう。コロナで入場者数が制限されるようになる以前の2019年まで、5年連続でホーム球場での観客動員数を伸ばし続けている西武ライオンズのファンに聞いた。(7月西武球場にて15人から回答)  こちらも、「家まで着て帰る」が53%で最多数となり、「球場で脱ぐ」の26%の2倍にものぼった。「途中駅まで」が13%とつづいたが、ここにプロ野球らしさが現れている。  途中駅までの具体を伺っていくと「西武新宿線の高田馬場駅で乗り換えるまでは着てます」や「池袋駅のトイレで着替えます」というコメントが見られたのだ。西武や阪神、古くは近鉄やスワローズなど、プロ野球チームは鉄道が会社が母体となっている場合が多い。こうしたことから、西武ファンの中には、地元の所沢や埼玉までではなく「西武線まではホーム」と感じている方もいるようだ。

夢から覚めるという意味では、あの場所も……

アンケート いずれにしてもスポーツ観戦は、ある種「非日常」の体感で、ユニフォームを脱ぐタイミングは、非日常から日常へ戻る行為だと言える。  同じく非日常を味わう場所といえば、ディズニーランド。施設の中では、何の違和感もなく老若男女がつけているミッキーの耳の形をしたカチューシャ。それを外すことは、夢から覚めることを表す。  来園者は帰宅時、「耳」をいつ外すのだろう。年間パスを持って最低でも月に一度は来園するという20代女性は「ランドを出るときに外しますよ」と、意外とあっさりとした回答。しかし、遠方でなかなか訪れることができない人は、夢の余韻を長く持っていたいようで、高校生の娘を持つ福岡在住の50代女性は次のように話す。(7月東京駅でディズニー帰りの人20人から回答) 「娘は、帰りの飛行機でもずっと耳をつけたまんまで、家に帰ってお風呂に入る前まで外しませんでしたよ」  前出の常連客の20代女性に、アンケートをお願いしたところ「ランドを出るときに外す」と「京葉線まではつけたまま」が75%を締めた。つまり、多くの人は「東京駅までは夢の中にいていい」と感じているようだ。また、少数だが「友達と別れてひとりになるタイミングで外す」という声も複数あった。  ここ数年「普段着でも使える」といったテイストの応援用ユニフォームが多く出回っているが、ファンは「夢を見るためのもの」「自分の思いを表現するもの」としてユニフォームを着ているということもが伝わって来た。ユニフォームを脱ぐタイミングから、愛するチームへの熱い思いが感じられる結果となった。 取材・文/Mr.tsubaking
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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