庶民の味方ドリンクバー 何杯飲んだら元がとれるのか

デフレで物がどんどん安くなるなか、気になるのは企業が儲かっているのかどうか。実際、多くの企業が業績悪化で苦しんでいるものの、激安商品をウリにした企業には業績好調なところも。そこで今回は激安衣料や飲食店の食べ&飲み放題、さらに神頼みグッズまで、さまざまな商品の原価を調べ、儲かるカラクリに迫った!

【食】
ファミレスのメニューの原価は?

◆ファミレスのメニュー

定価 720円
パスタの原価 164円

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 ではファミレスの料理の原価は?「平均すると販売価格の3割前後が原価。その中でもステーキやハンバーグ、ひれかつ定食など肉類の料理は原価が30~37%と高めで、パスタやピザなどは23~25%と低め。人件費が一番高いくらいで、料理の原価はすごく安いですね」(某ファミレス店の店長)

 某有名イタリアン系のファミレスに関しても「工場一括生産などのコストダウンで、原価率は25%以下に抑えられているはず」とのこと。特に、パスタ類は原価率20%以下だとか。

「具材が少なく、原価率が20%以下のペペロンチーノなんて、店としてはもっともおいしいメニューの一つです」

 ファミレスではステーキやハンバーグを食べたほうがお得感があるかも。しかし最近、不況の影響を受けたファミレスがメニューの変更頻度を上げていることで、思わぬ効果も。

「食品会社がファミレスから1万食を受注しても、今はそれを売り切る前にメニューが変わり、半分くらい売れ残ることも増えている。しかし、今後の契約を考えると買い取りを迫ることもできず、余った食品の一部が市場に流れ、250~300円の激安弁当に化けることもあるのです」(坂口氏)


◆ドリンクバー

定価 270円
原価 15~30円

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多くのファミレスが導入しているドリンクバー。飲み放題で300円前後とお得だが、店側に利益はあるのか?

「ドリンクの原価は1杯の平均が20円前後。例えば、炭酸系飲料は濃縮シロップを炭酸水で割っているので原価は15円と安い。ウーロン茶のほうが原価は高くて、原液を蒸留水で割っているので17円。特に高いのは果汁100%のジュース類で、原価は炭酸系飲料の2倍の30円ほどになります」

 と教えてくれたのは、某ファミレス店の店長。つまり、300円のドリンクバーならもっとも原価が高いオレンジジュースでも10杯以上飲まないと元は取れない計算だ。ドリンクバーを設置していない店にある、おかわり自由のホットコーヒーも15円程度で、ミルクと砂糖を加えると25円ほどという。

「もちろんお客さん全員がドリンクバーしか注文しないと儲かりませんが、一人一品頼んでくれれば儲けは出ます」

●原価を知り尽くす達人●

坂口孝則氏
調達業務研究家 メーカーの調達部門を経て独立。現在、調達購売マネジメント取締役。近著に『激安なのに丸儲けできる価格のカラクリ』(徳間書店)

金子哲雄氏
流通ジャーナリスト兼プライスアナリスト。モットーは「清く貧しくゴージャスに」。など著書多数

― 知って得する[原価のカラクリ]大調査【3】 ―

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