更新日:2025年07月18日 18:27
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「ベンジーをグレッチで殴りたい」浅井健一の“参政党支持”が物議。問われる古参ファンの判断

 6月23日に行われた名古屋でのライブのMCで、ベンジーことロックミュージシャンの浅井健一が「選挙に行こう。投票先はそれぞれ考えて」とオーディエンスに呼びかけ。その際、客席から「ちなみに(投票したのは)?」と尋ねられた彼は「(東京都議会議員選挙は)参政党に入れた」と発言し、ロックファンの間で激震が走っています。  7月6日に投稿したInstagramでは、ファンからの書き込みに返答する形で「俺は参政党に入れる」とやはり明言。「参政党は排外や差別や女性蔑視を隠そうともしない政党ですよ」と諭すファンにも聞く耳を持たない様子で、「そんな事してないよ。周りに流されていかん」と反論。ベンジーの参政党への入れ込みようは、かなり強く伝わってきました。
浅井健一

kenichi_asai_official Instagramより

「別に驚かない」という古参ファンたちの反応

 ベンジーファンの反応としてSNSで多く見られるのは「ベンジーが右なのは知っていたから、別に驚かない」という声です。  ブランキー・ジェット・シティ(以下、ブランキー)時代、海外へ行った際に日本人だからとバカにされた経験から右寄りの思想になったと言われるベンジー。なるほど、「日本をなめるな」というポスターを作った参政党に惹かれるのもわからないではないです。  ブランキー解散後、ベンジーが結成したSHERBETS(シャーベッツ)の楽曲「Stealth」を聴くと「自分が生まれたこの国のことを 愛する気持ちは普通の話さ」「自分の領土を自分で守れん そんな動物は絶滅品種だ」「ちゃっかり世界は狙いをつけてる お花畑で夢見る乙女を」という歌詞が登場します。特に「お花畑」というワードは、いわゆるネトウヨが使いそうな言葉遣いとも言えるでしょう。  安倍晋三を信奉しつつ、「日本は自衛独立するんだ!」という反米主義に囚われたベンジーは、石破茂が首相となった自民党に不満を抱き、ついには参政党支持へ行き着いた……という流れを辿っていったと推測するのは難しくありません。

自称「右や左ではなく真ん中の人」

 しかし、「もともとベンジーは右だったから参政党支持は驚かない」という一部の古参ファンの見解には、腑に落ちないところもあります。  参政党の政策をきちんと読めば、この党に右の要素がほとんどないことはわかるはず。参政党の方向性は、実はかなり“アンチ自民党”といえます。右寄りどころか、どちらかというとファシズムに近い印象。  ちなみに、過去のインタビューでベンジーはこう発言していました。 「最近、俺、右翼と言われたりするんだけど、一応言っとくと、自分では、俺、右翼じゃないんだわ。真ん中のつもりなんだよ。絶対、真ん中じゃないとダメだと思うんだよね。左翼も右翼も、偏るのは絶対よくないと思って、左翼は左翼で怖いし、右翼は右翼で怖いし、俺は絶対、真ん中で常にいないと、国はダメだと思っとって。でも、なんで俺が右翼って言われるのかって言うと、たぶん、日本自体が今、凄い左に寄っていると思うんだわ。その状態から言うと、俺が言っている真ん中は、どうしても右に見えるじゃん。だから、俺のことを右翼と勘違いしてる人もいるんだけど、俺は決して右を目指しているんじゃなくて、真ん中を目指しているっていうのは書いておいてほしいんだよね」(2018年5月2日「Rolling Stone JAPAN」)  ベンジーのような自称「右や左ではなく真ん中の人」から支持を獲得しているのが、まさに参政党だという印象も受けます。  不思議なのは、ベンジーが支持を表明したのに市井の参政党支持者たちから「ベンジーも応援してくれている!」という反応があまり見えてこないことです。ワーグナーの音楽がナチスのプロパガンダに利用されたように、参政党がベンジーを利用しないだろうか……? 不安で仕方ありません。
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ベンジーは参政党の排外主義と真逆だったはず
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1985年神奈川県生まれ。以前はミュージシャンとして活動。その後、編集プロダクションを経てフリーランスのライターに転身。主にコラムの執筆や著名人のインタビューを行う。
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