親が富裕層でも子どもは「体験貧困者」になってしまう。「わが子の感性を殺しかねない」大人の思考停止とは
―[貧困東大生・布施川天馬]―
今年のゴールデンウィーク、皆さんはどこに行かれましたか?
私は、少しばかりの休息を求め、熱海の温泉施設へと足を運びました。
最近の温泉はマッサージも受けられますし、ご飯も美味しいですし、まるでテーマパークのようです。
私以外にも周囲の人々はみな、ご当地グルメに舌鼓を打ったり、温浴施設でのんびりと湯船に浸かって日頃の疲れを癒したりと、思い思いの休日を過ごしていました。
しかし、そんな賑やかな空間の片隅に、目を引く光景が。
一人の子どもが、休憩スペースのテーブルにぽつんと座り、一心不乱に算数のドリルを解いていたのです。
周りの子どもたちがキッズスペースではしゃぎ回り、大人たちが談笑している中で、その子だけがひとりぼっちで黙々とペンを走らせている。
親御さんらしき大人の影は近くになく、ひたすら一人で勉強している様子。幸いにもその子自身は嫌がる様子もなく、やるべきことを淡々とこなしている印象でした。
とはいえ、分厚いドリルに立ち向かうその小さな背中を見ていると、私はなんとも言えない違和感を覚えたのです。
大型連休中に温泉テーマパークに来ていることや、折り目もついていない進学塾用のドリルを進めていることから、おそらく中学受験を想定した勉強の最中であり、この子の家庭が決して経済的困窮に苛まれているわけではないと見える。
だからこそ、私には「体験格差の本質」を感じられてしょうがなかったのです。
多くの人は「親の収入格差=体験の格差」と考えがち。
しかし、本質が宿るのは「お金があるかどうか」ではなく「子どもにどのような時間を与えるか」です。
「親の見識の広さ」こそが、格差を生み出す本質なのです。
今回は「お金持ちでも陥る“体験貧困層”への転落現象」についてお伝えします。

※画像はイメージです。生成AIを使用しています
子どもには“限定的な体験”をさせるべき
いくら裕福でも「体験格差」の当事者になりかねない
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著述家、教育ライター。 一般財団法人「ドラゴン桜財団」評議員。 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を編み出し、一浪の末東大合格を果たす。著書に最小コストで結果を出すノウハウを体系化した『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』など。株式会社カルペ・ディエムにて、お金と時間をかけない「省エネスタイルの勉強法」などを伝える。MENSA会員。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)
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