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大谷翔平「51打席アーチなし」の危機的状況…。打球の「種別&方向」が示す“必然の低迷”

 大谷翔平が投手として躍動する一方、打者としては苦悩の日々を送っている——。
大谷翔平

写真/産経新聞社

 日本時間12日(以下同)、ドジャースは本拠地ドジャースタジアムでジャイアンツと対戦。先発マウンドに上がった佐々木朗希は6回途中まで3失点の粘投を見せたが、救援陣が打ち込まれた。  結局、ドジャースは3-9で完敗。2週間半ぶりに地区首位の座から陥落した。

大谷翔平に見え始めた異変

 1番・指名打者で先発出場した大谷は、この日もバットから快音が聞かれなかった。第1打席から「一ゴロ、二ゴロ、空振り三振、二ゴロ、空振り三振」と5タコに終わり、今季打率は.233まで下降。スイング時には打席内で体勢を崩すシーンも目立っており、全く打てる気配がないといっても過言ではないだろう。  4月末の時点では、打率.273、6本塁打、13打点とまずまずの数字を残していた大谷。ところが、5月に入ってからは打率.111、0本塁打、3打点。先月27日のカブス戦を最後に11試合、51打席連続でノーアーチの苦しい状況が続いている。  改めてドジャース加入後の大谷を振り返ると、2年前は2度目のトミー・ジョン手術を受け右肘のリハビリ中だった。それでも大谷は打者一本でメジャー史上初めて“50-50”を達成。記録にも記憶にも残るドジャースでの1年目は、ワールドシリーズ優勝という形で幕を閉じた。  ドジャース2年目の昨季は、6月に2シーズンぶりに投手として復帰。球数を徐々に増やしながら、ポストシーズンを迎える頃には“二刀流”として投打で活躍し、チームをワールドシリーズ連覇に導いた。  そして迎えたドジャース3年目の今季、開幕から二刀流として“エンジン全開”とはならなかった。ただ、投手だけの成績を見ると、ここまで6試合に先発して防御率0.97。打線の援護には恵まれていないが、全試合でクオリティースタートを記録するなど、文句のつけようがないパフォーマンスを披露している。

投手では無双状態も…打者・大谷は深刻な長打不足に

 一方で打者としては冒頭で述べた通り、苦悩の日々が続く。先週には3試合連続で安打も生まれたが、その間の長打も二塁打が1本あっただけ。とにかく本塁打を含めた長打をほとんど打つことができていない。  連続試合安打が3で止まったのは、11日のブレーブス戦だった。この日は「空振り三振、二直、中飛、一ゴロ」に終わった大谷だが、第2打席はセンターへあわや本塁打かという大飛球。フェンス手前で失速したものの、もう少しでバレルゾーン(※)に分類される打球速度と打球角度を記録した。 ※バレルゾーン……打球速度と打球角度が、長打になりやすい理想的な組み合わせに入った打球のこと。

不振の原因は“引っ張りすぎ”?データが示す打撃の異変

 そこで今季の大谷の打撃内容を打球方向と打球角度(打球性質)の2つの視点から少し深掘りしてみたい。  今季の大谷はとにかく右方向への打球、つまり引っ張った当たりが多い。MLB公式データサイト『Baseball Savant』によると、11日終了時点で、大谷は全打球の52.9%が右方向へのものだった。  これは自身のメジャー通算40.0%と比べてもかなり高い数字であることが分かるだろう。ちなみにこれまでの自己最高が2021年の46.6%で、昨季は43.2%だ。  大谷の好調時はセンターから左方向への当たりが多いのが特徴だが、今季はとにかく右方向への当たりが多すぎる。11日に放ったセンターへの大飛球も左中間ではなく、右中間へのものだった。  これがもう少し左方向に出るようになれば、復調の兆しを見せたといえるのだが、まだその状態には至っていない。
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「二刀流の限界説」も浮上…大谷翔平が迎えた正念場
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

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