「有名俳優でも“出禁”になる」元ホテルマンが見た、残念な客の共通点/「お客様は神様」はもう昔? 厚労省が挙げる“ホテルが宿泊拒否できる行為”を調べてみた
どれだけ年収や肩書きが立派でも、レストランやホテルのスタッフに対する態度で、その人の評価が180度変わってしまう——。お連れの女性が帰り際に「すみません、彼がご迷惑をおかけして……」とスタッフに謝罪する光景は、高級ホテルの現場では決して珍しくありません。
「お客様は神様」という空気は、いま静かに変わりつつあります。厚生労働省によると、2023年12月に施行された改正旅館業法では、悪質なカスタマーハラスメントを行う客の宿泊を、ホテルや旅館側が拒否できるようになりました。スタッフへの横柄な態度は、もはや法律のレベルで“見られている”時代に入っているのです。

今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ実録エピソードから、元ホテルマンが見た「残念な男性客」たちの姿。年収数千万円クラスの富裕層や、名の知れた著名人であっても、スタッフからは冷ややかな目で見られてしまう瞬間があるといいます。
記事の後半では、宿泊業界のカスハラ対策をめぐる法制度の動きを、より具体的にご紹介します。「客だから」という言い訳が通用しない時代、あなたの振る舞いは、本当に大丈夫でしょうか。
* * *

「すみません、彼がご迷惑をおかけして……」
帰り際、女性客がそっと謝罪してくる。都内の外資系高級ホテルで6年間ソムリエとして働いた筆者は、こうした光景を何度も目にしてきた。著名人を含む多くの富裕層を接客する中で気づいたのは、年収や肩書きは申し分ないのに、なぜか女性からの評価が低い「残念な男性」が一定数いるという事実だ。
彼らに共通するのは「振る舞い」の問題である。高級ホテルのスタッフは、客の何気ない仕草や言動を細かく観察している。そして残念ながら、富裕層や有名人であっても「この人は残念だな」と感じる瞬間は少なくない。
今回、京都の高級ホテルで現役マネージャーとして働く女性にも取材協力を得た。彼女が見てきた「残念な男性客」の共通点を、リアルなエピソードとともに紹介する。

「俺、ワイン詳しいんだ」
レストランでワインリストを手にとり、自信満々にそう言う男性は少なくない。しかし、スタッフから見ると「あれ?」と首を傾げるケースが意外と多い。
筆者が遭遇したのは、このような場面だった。女性を連れた40代くらいの男性客が、ワインリストを見ながら得意げに語り始めた。
「このシャブリはね、ボルドー地方の……」
産地が完全に間違っている。シャブリはブルゴーニュ地方だ。様子を伺っていると、同席していた女性のほうが明らかにワインに詳しい様子だった。彼女は小さく苦笑いを浮かべ、「あの、シャブリってブルゴーニュじゃなかったかしら?」と控えめに指摘した。
男性は一瞬、言葉に詰まった。その後も知識をひけらかそうとするが、細かい部分で間違いが目立つ。最終的に筆者がおすすめのワインを提案すると、「じゃあそれで」とバツが悪そうに注文した。
デート中、女性の前で恥をかくほど辛いものはない。知ったかぶりは自分を大きく見せようとする行為だが、実際には逆効果だ。むしろ「ワイン好きだけど、詳しくないんだ。スッキリした味わいのものが好きなんだけど、おすすめある?」と素直に聞ける男性のほうが、圧倒的にスマートに見える。

高級ホテルで働くスタッフたちは、客の「二面性」を敏感に察知する。特に気になるのが、同伴者には紳士的なのに、スタッフに対してだけ態度が変わる男性だ。
京都の高級ホテルの現役女性マネージャーは、こう証言する。
「お連れの女性には優しく接しているのに、私たちスタッフには横柄な態度をとる方がいます。中には、明らかにセクハラととれる発言をする方も。『今日は綺麗だね』『夜、部屋に来ない?』といった言葉を軽い調子で投げかけてくるんです」
こうした発言は、本人には冗談のつもりかもしれない。しかし、スタッフにとっては不快以外の何物でもない。富裕層だから、あるいは常連客だからといって、許されるわけではない。むしろ、ホテル側は従業員を守るため、悪質な場合は出入り禁止の措置をとることもある。
女性客が帰り際に「ごめんなさい」と謝ってくるケースは、決して珍しくない。スタッフへの態度は、将来的にパートナーに対してどう接するかを映す鏡だ。女性たちはそれを本能的に理解している。

※画像は生成AIによるイメージです

※画像は生成AIによるイメージです
女性の前で赤っ恥!「ワイン知ったかぶり男」の末路

※画像は生成AIによるイメージです
ホテルスタッフが見ている“本性”

※画像は生成AIによるイメージです
ライター、JSA認定ソムリエ。前職では都内の外資系ホテルでソムリエとして勤務。レストランにて著名人・芸能人・富裕層などを接客した経験を持つ。現在はホテル、飲食ジャンルを中心に執筆活動を展開中。X(旧Twitter):@writer_sosk
記事一覧へ
記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】
白Tに黒い短パン、“夏のパパの量産型コーデ”夫たちの言い分と妻100人の本音。74%が許容するも「おしゃれ」に感じるのは1%
「スーパーの値引き総菜」“買うべきではない”4品と“買っても良い”5品/スーパーなど小売店で捨てられる食品はどれくらいか調べてみた
コンビニに毎日クレームを入れに来る“迷惑客”。後ろに並んでいた「3人組のギャル」が外に連れ出した結果…/「困った客」の最も多い迷惑行為を調べてみた
あおり運転をした“ヤンキー仕様の車”が返り討ちに。高速道路で覆面パトカーに連行されるまで/「覆面パトカー」は正式名称じゃない?調べてみた
駅の券売機で何度もやり直す“80代男性”。善意で「代わりに切符を買ってあげた」結果、まさかの一言/駅の「みどりの窓口」はどれくらい減ったのか調べてみた
コンビニの“セルフレジ導入”で転職を決意した女性の怒り「ほとんど出勤できなくなって収入が激減」/便利さのツケは、誰が払うのか
亡き父の遺品整理で“目を疑う写真”を発見。母親を問い詰めたら「信じられない過去」が明らかに/ピーク時は全国4万2,510人。昭和の暴走族は“桁”が違った
「名前を言うと失笑される」“キラキラネーム”35歳女性の胸中。彼氏の親からも「親はヤバい人?」と不安に思われて…/簡単に改名できるのか?家庭裁判所が認めない理由も
「子どもが寝てるんだから!」新幹線で通路を塞ぐベビーカーを注意したら逆ギレする母親…そのとき“父親が放った一言”に拍手/新幹線でベビーカーはどこに置くのが正解か、調べてみた
“BBQ禁止”無視で大騒ぎ。「No problem」と笑う外国人観光客が警察に連行されるまで
「スーパーの値引き総菜」“買うべきではない”4品と“買っても良い”5品/スーパーなど小売店で捨てられる食品はどれくらいか調べてみた
コンビニに毎日クレームを入れに来る“迷惑客”。後ろに並んでいた「3人組のギャル」が外に連れ出した結果…/「困った客」の最も多い迷惑行為を調べてみた
あおり運転をした“ヤンキー仕様の車”が返り討ちに。高速道路で覆面パトカーに連行されるまで/「覆面パトカー」は正式名称じゃない?調べてみた
駅の券売機で何度もやり直す“80代男性”。善意で「代わりに切符を買ってあげた」結果、まさかの一言/駅の「みどりの窓口」はどれくらい減ったのか調べてみた
「なんやワレ!」軽自動車に横並びで怒鳴り散らしてきた“あおり運転”の若者が一瞬で青ざめたワケ/「軽=女性」というイメージは本当か調べてみた
「スーパーの値引き総菜」“買うべきではない”4品と“買っても良い”5品/スーパーなど小売店で捨てられる食品はどれくらいか調べてみた
コンビニに毎日クレームを入れに来る“迷惑客”。後ろに並んでいた「3人組のギャル」が外に連れ出した結果…/「困った客」の最も多い迷惑行為を調べてみた
あおり運転をした“ヤンキー仕様の車”が返り討ちに。高速道路で覆面パトカーに連行されるまで/「覆面パトカー」は正式名称じゃない?調べてみた
駅の券売機で何度もやり直す“80代男性”。善意で「代わりに切符を買ってあげた」結果、まさかの一言/駅の「みどりの窓口」はどれくらい減ったのか調べてみた
「なんやワレ!」軽自動車に横並びで怒鳴り散らしてきた“あおり運転”の若者が一瞬で青ざめたワケ/「軽=女性」というイメージは本当か調べてみた
この記者は、他にもこんな記事を書いています

















![[デジタル主権]戦争](https://nikkan-spa.jp/wp-content/uploads/2026/08/81XZmecJZjL._SY522_-125x207.jpg)



