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好決算なのに急落した銘柄は「買い」か!? 億超え投資家が見る「押し目」のサインとは

8月は3月期決算の企業が第一四半期の決算発表を迎えている。しかし、好決算で上方修正を発表した企業でも株価が下落することもある。資産億超えの個人投資家、結喜たろう氏は「業績だけでなく、市場の反応を見ながら分析することが大事」と話す。億超え投資家は8月の決算発表でどのような銘柄分析を行っているのだろうか。
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写真はイメージです

好決算なのに下落するのはなぜか?

資産億超えの個人投資家の結喜たろう氏。株式や為替を20年以上取引し、リーマン・ショックやアベノミクス相場も乗りこなしてきた。その投資手法は、市場にとって話題になる大きなテーマから銘柄を絞り込み、決算発表から好業績が見込まれる株を売買するという至極堅実な方法だ。夏場のこの時期は3月期企業が第一四半期の決算発表を迎えている。しかし、好決算でも急落する株も時折あるもの。そんな銘柄を結喜氏はどう考えているのだろうか。 「決算発表で、増収増益や通期の上方修正をおこなったのにも関わらず、株価が下落する銘柄もあります。市場の期待に届かなかったり、好決算を事前に織り込んでいたり、上方修正幅が期待ほどではなかったり、今後の先行きに懸念が示される場合などには決算後に売られることがあるのです」 今年の夏の決算発表では産業用ロボや工作機械用数値制御装置のファナック(東P・6954)や、船舶用エンジンを手掛ける三井E&S(東P・7003)がそれに該当するのだとか。 「ファナックは2027年3月期の1Qが売上高17.7%増、営業利益26.1%増、経常利益32.3%増で通期予想も上方修正の決算発表でしたが、翌営業日は大きく下落しました。決算内容よりも事前に高まっていた市場期待とのギャップが大きかったことを考えるべきです。三井E&Sも1Qは売上高13%増、営業利益14.4%増、経常利益14.9%増で、通期経常利益予想も370億円から390億円に上方修正していました。とはいえ、一方で上方修正をしても通期経常利益は前年比13.1%減でした。利益の減を市場が嫌って下がったのでしょう」 ポイントは「好決算」は必ずしも株価が上昇するのではないこと。かといって、決算後に株価が下がったからといって、その後陽の目を浴びずに下がり続けるわけではないとも指摘する。

下落後に早くも戻しの上昇がある銘柄とは?

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結喜氏は「好業績でも決算後に売られた銘柄は、早い段階で下げ止まって上昇するかを見る」という。 「ブレイクアウト売買法の『ボックス理論』を用いて、200万ドル(1米ドル=160円で、3億2000万円相当)を儲けた伝説の投資家ニコラス・ダーバスは『ジャンプする前には一度、身体を沈める』という比喩を残しています。株価も上昇する前には下落があってもおかしくない。株価が下落したことよりも、下がったあと市場がどう評価しているが大事なのです」 下落した後にすぐに株価を戻して、決算前高値を突破したり、戻している銘柄を結喜氏は見つけている。 「例えば、半導体商社のマクニカHD(東P・3132)。決算前の高値は3392円で、発表後には2902円と約14.4%下落しました。しかし、3855円まで上昇して決算前高値を突破しています。私が独自に用いている『四半期成長率』では前年同期比ベースで23.0%、前四半期比ベースで7.6%になっています。業績の勢いを維持しながら急落を短期間で吸収している銘柄です」
マクニカHD〈3132〉

好決算なのに急落した銘柄は「買い」か!? 億超え投資家が見る「押し目」のサインとは

さらに挙げるのが三菱電機(東P・6503)だとか。 「三菱電機は決算前の高値が5912円で、発表後には5357円まで約9.4%下落しましたが、1営業日で底打ちして6061円まで反発しています。回復率は約127%で決算前高値を突破しました。四半期成長率は前年同期比ベースで5.9%、前四半期ベースで1.9%となっています。こちらも決算後の売りを早く吸収しました」
三菱電機〈6503〉

三菱電機〈6503〉

ほかにもソニーグループ(東P・6758)やタカラトミー(東P・7867)も、決算発表後に下落したものの株価が回復しつつある銘柄だとか。この辺りの銘柄もウォッチしておくと興味深いと話す。 決算発表後にもすぐに株価を戻している銘柄は、それだけ今後の伸びも期待できるかもしれない。決算の業績発表だけでなく、その後の市場の反応を見ると、市場の様相も視えてくるはずだ。 <構成/上野智(まてい社)> ※株式投資はご自分の判断と責任に基づいておこなってください。
個人投資家・一級建築士/工学修士 建築設計事務所勤務を経て独立。 空間建築デザイン業務と並行しながら、個別株を中心に資産運用を実践。不況により事業が厳しい状況に追い込まれる中、趣味で続けていた投資が経営の立て直しに大きく貢献し、億トレーダーの仲間入りを果たす。個人投資家グループや証券会社などからの講演依頼も多く、四半期成長率を重視した銘柄選定と、チャート分析に基づく論理的な売買手法に定評がある。著書『四半期成長率とチャート分析』(パンローリング社刊)は2024年ブルベア大賞を受賞。ラジオNIKKEI『きらめきの発想』準レギュラー。 パンローリング主催『ファクター分析投資スクール』担当講師。 X(旧Twitter):@tarouyuuki0322
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