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ミスで10倍の給料を振り込まれた社員、そのまま失踪

職場がギスギスしている、ノルマがキツすぎる、労働法規がまったく守られないといった「ブラック企業」が何かと話題になっている。だが、そんなブラック企業の斜め上をいく、「ド底辺企業」なるものをご存知だろうか? モラルハザードなどという言葉すら高尚に思えるバカが社員として、ときには経営者として働いているという「底が抜けてしまった」感のある会社のことを指す。そんな「ド底辺企業」の実態に迫った!!

◆経理もバカなら社員もバカ給料を10倍振り込んじゃったら……

ド底辺企業 「以前、経理部のミスで、Aという20代の社員の口座に本来の月給23万円の10倍にあたる230万円が振り込まれたことがあったんです」

 そう話すのは社員30人ほどの部品加工会社で働く谷村純一さん(仮名・31歳)。桁を1つ間違える経理もお粗末すぎるが、思わぬ大金が舞い込んだことを知ったAはここから誰もが想像しなかった行動に出る。

「給料日の翌日、『会社を辞める』と連絡があり、退職願が届きました」

 これ以降、Aとは一切の連絡が取れなくなってしまったという。

「経理が間違いに気づいたのはその3日後。でも、Aはアパートにも実家にも戻っていませんでした」

 社内では「警察に通報すべきか?」となったが、「取引先から信用を失う」と社長が拒否。半月もすると、Aの話も出なくなったという。

 ところが、持ち逃げから2か月後、Aは丸刈りで会社に現れる。でも、土下座する彼の肌は見事な小麦色。実は、この間海外に行っていたのだ。

「本人曰く、『大金を手にしたら衝動的にどこかに行きたくなった』そうで、退社の電話をかけたあと、その日のうちに香港に行ったそうです」

 だが、次に訪れたマカオのカジノで70万円の大勝ち。その後、インドを旅したが物価が安く、帰国時点でも残金は260万円あったとか。

「『増えた分の30万円は詫び料』と言ってくれたので社員全員で仲良く分けました(笑)。お金は無事戻ったし、Aは3か月間のトイレ清掃を命じられたくらい。減俸などの処分もなく、今もウチで働いています」

 コンプライアンスとは無縁。結果オーライ的な考えがまさにド底辺だ。

イラスト/西アズナブル
― [ド底辺企業]本日も大バカ営業中【5】 ―




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