海外では当たり前の「サッカー・コラージュ報道」バカ画像集【後編】

 フランス国営テレビ「フランス2」の謝罪で一応の決着を見た“川島永嗣コラージュ事件”。おさらいしておくと――同テレビが10月13日、サッカー日本代表の川島永嗣に腕が4本ある合成写真を紹介し、「福島(第一原発の事故)の影響ではないか」とジョークを飛ばしたことから、ファビウス仏外相が非公式ながら謝罪する事態に発展した。

「フクシマ」を揶揄されることは、日本人からすればユーモアで済ますレベルではない。しかし、コラージュ画像自体は、海外のスポーツメディアにおいて使われる例は多いのだ。そのいくつかを紹介しよう。

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◆活発なフォトジャーナリズム

 コラージュ写真だけでなく、スペインやイタリアなどのヨーロッパのサッカー強豪国では、写真の強みを生かした報道もきちんとされている。

 スペインのアス紙を見ると、プレーの分析やゴールへの流れを、連続写真を使って解説している。ゴールの流れを示す連続写真だけでなんと1ページが割かれている。ドリブルからのゴールではワンタッチごとのカットが映し出されていたり、FKからのボールの軌道や、パスワークからのゴールでは選手の動きが捉えられているのだ。言葉だけでは伝わりきれないゴールへの流れを、臨場感とともに読者に示しているといえる。

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http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=318635


アス紙

 また写真によって、日本ではタブーとされる微妙な判定を取り上げる審判泣かせの記事もある。ゴールラインを割ったか、足が相手選手に掛かっているか、見えないところでひじ打ちしているかといった場面が写真に収められている。これはひじ打ちをしているセビージャ(スペイン)のムアマドゥ・ダボの写真だ。

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http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=318638


ムアマドゥ・ダボ スペインでは、スポーツ報道におけるフォトジャーナリズムが活発だ。格好のいいシーンだけではなく、読者が求める情報を、写真を通じて示している。

 コラージュ写真と、ジャーナリスティックな写真。性質は真逆とも思える2つだが、どちらも市民から愛されている。イタリアのガゼッタ(40万部/一日)やスペインのアス(190万部 「goal.com」の同紙編集長インタビューより)が、それぞれ国内のスポーツ紙でトップクラスの発行部数を誇っていることもそれを証明している。

 写真の使い方ひとつとっても、スポーツ報道には多様性がある。日本のスポーツ報道にも、もっと面白くて、批判的な写真が見られるようになれば、一層深くスポーツ文化を楽しめるに違いない。

<取材・文:岡田恭平 構成:島田健弘>
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