アベクロバブルの期待感で活気づく「投資系詐欺」
アベノミクスが目に見える形で日本経済に期待感を漂わせるなか、早くも違法ビジネスの業界が動きだした。
「効果がすぐ出るところと、ジワジワ出るところに分かれる。例えば風俗業界では、大衆店にはアベノミクスの効果はまだ感じられない。でも、高級店は明らかに伸びてきている。公式HPもないような『高級乱交クラブ』なんかは会員数を伸ばしてますよ。金回りのいい層を相手に商売やってたところが一番早く恩恵を受けている」
こう語るのは、都内の暴力団関係者。一方、好景気への期待感に便乗するのがセオリーとなっている「投資系詐欺」も賑やかだ。
「これまでも金相場の上昇にかこつけた金山採掘権や、原発事故と絡めた水資源系みたいに、なにかの“理由づけ”があった。今はもう一回バブルになるという期待感があるから、どんなシナリオでも『間に合わなくなる、今でしょ!』で落ちる。一方、競馬とかパチンコの必勝情報で一発1万、2万円の詐欺をやってるグループは、もうダメだと転業するところが多いです」(都内の詐欺グループ幹部)
まず潤い始めたアッパークラスからカネを得ようとするのは必然だろう。一方、他業種と違い、「今後潤う」ところに投資しようというのが闇金業者だ。
「今、闇金は零細事業者向けの設備投資名目が一番、貸付数を伸ばしてる。だけど、これは安倍政権の中小企業対策がまだ現場まで下りてきてないから。それでも好景気に乗り遅れたくないって社長さんたちは考えてるから。業種は違うけど、事業者向けの融資保証金詐欺をやってる知人は、今年1~2月は昨年の4倍の売り上げだそう。それだけ零細企業の資金需要が増してるんだけど、今後は『遅れまい』とする人々が、みんなターゲットになる」
地下経済はバブル前夜の「熱い静けさ」に包まれている。では、具体的にその様子を見ていこう。
【投資系詐欺】早くも名簿価格が爆騰中! 過去の焼き直しも活発化!?
未公開株や社債、権利系などの投資詐欺の業界では、詐欺のターゲット名簿が品薄状態になっているという。
「投資系詐欺では悪徳訪問販売等のクーリングオフ代行業者から流出する「相談者名簿」をもとに営業をかけることが多いけど、すでにある道具屋(詐欺師向けの調達係)では100人分20万円の名簿が50万円に上昇したらしい」(詐欺グループ関係者)という。
大規模な詐欺はお膳立てに時間がかかるが、既に2年ほど前に流行した外貨投資詐欺(イラク通貨ディナールなどを押し売る)の焼き直しシナリオは稼働を始めたとも……。恐ろしい。
★アベノミクス後⇒カモ名簿の価格が2.5倍に上昇!
― アベクロ効果で[地下経済30兆円]の大復活【1】 ―
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