“計画から50年でまだ半分”の首都圏三環状道路、完成が見えてきた【後編】

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首都圏三環状

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◆完成が見えてきた首都圏三環状。その工事現場を巡ってみました!【後編】 清水草一=文・撮影 Text & Photograhs by Shimizu Souichi  問題は圏央道の最も南側、藤沢-釜利谷JCT間だ。完成すれば、新東名から首都高湾岸線へとダイレクトに迂回可能な重要路線となる。開通目標は2015年度だが、用地買収は難航しており、まったく工事に手がついていない。国交省関係者によると、「おそらく5年は遅れるでしょう」とのこと。つまり2020年度以降ですか。ガックリ。  外環道東京区間は、大深度トンネル方式のため、用地買収は少なくてすむ。それでもジャンクションやインターの前後は買わないといけないので、これが大変だ。東京オリンピック前の2020年夏までに開通させるべく買収が始まっているが、オリンピックがコケたら恐らくすべてがコケる。オリンピックがコケないことを心から祈ります!  とまあ、高速道路の成長戦略は、ようやくメドがつきつつある。本当に時間がかかりました……。  正直なところ、国の成長戦略なんかアテにしてたら、人生が終わってしまいます。安倍総理と黒田総裁には、即効性のある第一の矢と第二の矢で、日本経済を回復軌道に乗せていただければ十分! 第三の矢担当の三木谷さんや竹中さんには期待してません。なにしろ、小泉内閣の成長戦略がモノになるのすら、7~8年後なんですから! <首都高中央環状品川線> トンネルへの地下水の出水により、開通が1年遅れると発表されたのは痛恨だが、これでC2は全線開通する。首都高マニアの私の悲願が達成されます!
首都高中央環状品川線

首都高中央環状品川線

<圏央道海老名南JCT付近> 圏央道と新東名が接続するJCT。新東名から流れてきたクルマは、南下して釜利谷JCTに至り、交通量に余裕のある首都高湾岸線に接続される予定
圏央道海老名南JCT付近

圏央道海老名南JCT付近

<圏央道久喜白岡JCT付近> オブジェのように橋脚が並ぶ姿は圧巻。ここから圏央道はディープ茨城へ。それでも1日も早い開通を望む。東北道―常磐道間の開通目標は約2年後
圏央道久喜白岡JCT付近

圏央道久喜白岡JCT付近

<圏央道利根川橋> 利根川を跨ぐ橋を作るのは大変かと思ってたら、とっくに完成してました! 東関道とつながれば北関東から成田空港へのアクセスが劇的に改善。茨城空港の立場が心配
圏央道利根川橋

圏央道利根川橋

【結論】 3年後には、首都圏の道路網は大きく改善されているはず! ただしこれはアベノミクスの成長戦略ではなく、小泉内閣の成長戦略が今ごろ実現するだけ。みなさん、その現実を直視しましょう 図版/ミューズグラフィック
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