カーライフ

ピンクのクラウンは今どこに?

トヨタ新型クラウンのCMに登場するピンクのクラウン。伝統と格式高いクラウンでピンクだなんて……。ワタクシも含めた、世のボンクラはそう思ったわけですが、“大胆かつ次元が違う改革”が必要なわが国では、クルマを売るために、時にはこうした発想も必要だったのかも。そんなピンクのクラウンのオーラを、全身で浴びてきました

MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
望月浩彦=撮影 Photographs by Mochizuki Hirohiko

◆ピンクのクラウンを探しにいって、記念撮影してみました!

クラウン SPA!読者の諸君らは、CMでピンクのクラウンを初めて見た時、どう思ったか。おそらくボンクラゆえに、「特に何も思いませんでした!」という者が多数を占めるだろう。タハ~。

 実はあれを見て、多くのクルママニアは「フザケンナ!」と怒った。原因はピンクだけでなく、逆クリスマスツリー型の大胆なフロントグリル形状にもあった。ああいうものは言わば邪道。「くだらないことで気を引こうとするな」、「そんなことしてるヒマがあったら中身を良くしろ」と、全否定で反応したのである。

 これは、安倍晋三氏に対する当初の反応に似ていないだろうか?

 安倍総理誕生時のメディアの反応は、「腹痛総理再登板」、「ネトウヨ首相」といったもので、アベノミクスに至っては、「お金を刷って景気が良くなるわけがない」等全否定。経団連会長ですら「無鉄砲だ」と批判した。

 フタを開けたらどうか。新型クラウンは大人気で、発表1か月で2万5000台を受注。セダン冬の時代でありながら、2月の登録台数は約1万台。売上額でプリウスに迫った。

 なかでもピンクのクラウンは、マニアたちの「センス最悪」の評とは裏腹に注目度抜群、話題づくりとして大成功。当初PR用に3台だけ造られたが、豊田章男社長の一声で50台余りが追加生産され、全国のクラウン販売会社に1台ずつ配られた。安倍総理も、メディアの全否定もなんのその、アベノミクスが絶好調でやることなすこと連戦連勝。支持率は上昇を続け、まさに破竹の勢いだ。ソックリじゃないか!

 大胆なフロントグリルにピンクのボディカラーは、クルママニア的には禁じ手。輪転機をグルグル回してお金を刷ることも、日本人的には邪道。どっちも「曲がったことをするな!」という、日本人の倫理観に反することである。が、今こそ日本には、大胆かつ次元の違う曲がったことが必要だったのだ!

 トヨタのデザイン部門の責任者に就任し、デザイン改革を推し進めている福市得雄氏は、「お客様が、クルマを見てまず目に入るのは色なんですよ。次にグラフィック(輪郭)です。そこを大胆にしなかったら、変わったかどうかわかってもらえない」とおっしゃった。そして、これまで人畜無害の極致だったトヨタのデザインを、今後大胆に変えていくという。つまり、第一印象は「うげえ!」と思うものの、その後目が慣れるにつれ「いいね」と感じるような、インプレッシブなデザインを志向するそうだ。いいじゃないか! これまでとは次元の違う大胆なデザイン改革をやってくれ!

 で今回のオートクラブは、合計55台存在するらしいピンクのクラウンを探せってことで、問い合わせした結果……。

⇒【後編】へ続く ピンクのクラウンはクルマ業界の大胆かつ次元が違う改革
http://nikkan-spa.jp/422084


⇒【写真】ピンクのクラウン!
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=422099


― ピンクのクラウンを探しにいって、記念撮影してみました!【1】 ―

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