雑学

人から紹介された店を食べログで評価確認してはいけない【中川淳一郎】

食べログが主張する「3.5点以上の店舗(上位4.3%)は食通レビュアーから高評価なので高い確率で満足できます」は本当に信頼できるのだろうか?

◆恥の感覚がない食べログの匿名レビューに“ウマい”話はない

 食べログで真に価値のある情報を見分けることは可能なのか。

 食べログには「失敗を防ぐためのツール」としては優れているが、「隠れた名店を見つけるのは難しい」という側面がある。食べログのステマを見抜くサイト「ステログ」を作成したWEBエンジニアの村上福之氏は「口コミが100件以上あるお店で、3点以上なら失敗することは少ない」と語る。それは計算上、レビューが100件にも達すると、一つの悪評で総合点が左右されることが少なくなるためだが、100件も評価される店は食べログの評価数以前に、繁盛している有名店がほとんどだ。

 しかし、ユーザーが本当に欲しいのは「隠れた名店」の情報だ。

「それこそ、ネットではなくリアルな人間関係で手に入れろ!」

 そう熱弁を振るうのは、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。

中川淳一郎氏

中川淳一郎氏

「ネットの黎明期には、『良貨が悪貨を駆逐する』というユートピア思想がありました。匿名の誹謗中傷があっても、ネットには自浄作用があるので、次第に優良な情報だけが残るようになるという考え方です。食べログのような口コミサイトも、基本的にはそんな思想で成り立っています」

 しかし、現実はそうでもない。

「何を書いても、匿名なら“書き逃げ”できる。だから、飲食店について真偽の定かでない情報を好き勝手に書いても、誰も責任を取らない。そんな人たちの口コミにどれだけ価値があるのか。それよりも、互いに人柄をよく知っている友人や仕事仲間のほうが、よっぽど有益な情報を教えてくれます」

 リアルな人間関係では、もしマズい店を教えでもしたら、紹介した人間の評価も下がってしまう。だから、ネット検索だけではわからない、その人の“とっておきの店”を教えてくれたりするのだ。

「そんなときに絶対にやってはいけないのが、紹介された店の評価を食べログで確認すること。世の中には『検索したら低評価だったから』と言って、リアルな人間関係よりネットの匿名情報を優先させる人がいますが、相手の人格を否定する、失礼な行為だと知るべきです。そんな人たちには、それほどネットが好きなら、ネットと結婚しろ、バカと言っておきます」

【中川淳一郎氏】
ネットニュース編集者。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』など。食べログ低評価の店をこよなく愛する

取材・文/小山田裕哉 山脇麻生 渡辺雅史(リーゼント) 撮影/渡辺秀之
― [食べログ評価3.5]を疑え!【8】 ―

ウェブはバカと暇人のもの

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