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MLB日本人所属チームを分析【ブルージェイズ編】

◆開幕から不振も、破竹の勢いで上位を狙う

MLB,ブルージェイズ 爆笑ヒーローインタビューが話題になった川崎宗則選手の在籍するトロント・ブルージェイズ。シーズン前の大補強と、同地区ボストン・レッドソックスの昨年の不振、ニューヨーク・ヤンキースのケガ人続出、ボルチモア・オリオールズの実力に対する疑問などから、開幕前はペナントレースに絡むことは必然のように思われていた。それがフタをあけてみると主力選手たちは軒並みケガか、極度の不振に落ち込み、なんと4月20日から6月19日現在までアメリカン・リーグ東地区最下位を単独で爆走中なのだ。

 とはいえ6月19日現在、ブルージェイズの勝率は.493、これは他地区のどの最下位チームよりも高いし、勝率.444のロサンジェルス・エンジェルスが3位のア・リーグ西地区なら単独3位になれる成績だ。更に、ブルージェイズは6月11日から雨天順延を挟んで8連勝中、19日までの10試合だけを見れば8勝2敗と、破竹の勢いである。

◆総崩れ先発投手陣の立ち直り?

 序盤のブルージェイズ不振の最大の原因は、昨年のサイ・ヤング賞(※)受賞投手という大看板を背負って加入したR.A.ディッキー投手と、昨年までメジャーリーグ通算174勝132敗というマーク・バーリー両投手の絶不調。さらに先発のジョシュ・ジョンソン投手、ブランドン・モロー投手、J.A.ハップ投手のケガ。そして2009年から2011年まで3年連続2ケタ勝利をあげ、ブルージェイズのエースと目されながら、2012年からずっと不振に落ち込んでついには2軍落ちしてしまったリッキー・ロメロ投手と、とにかく先発投手陣がほぼ総崩れになってしまったのだ。

 それが連勝中の6月13日から19日までの7試合で、ブルージェイズが相手チームに許した失点は合計でわずかに9点。バーリー投手、ディッキー投手、そしてヤンキースを解雇になって新加入した台湾の王建民投手も、先発して勝利を挙げた。数年前には先発経験もあったが、中継ぎに回っていたエスミル・ロジャース投手も、6月から先発ローテーションに入って力投、現在2連勝中。もともと力のあるこのチーム、不振を抜け出し、選手たちの心がまとまれば、ペナントレースには十分絡んでいけるはずだ。とはいえア・リーグ東地区は多分メジャー1の激戦区。プレーオフへの進出は、たやすくはない。

◆正遊撃手の復帰、川崎はピンチ?

 そして明るいキャラで人気を呼んでいる川崎選手だが、打率.221、打点14、本塁打0と、打撃成績はパッとしない。ただ打率の割に出塁率は.337と高く、四球が23(チーム3位タイ)あり、盗塁も7つ(チーム3位)決めている。だがブルージェイズの正遊撃手は、ニューヨーク・メッツ時代にナショナル・リーグの盗塁王3度、最多三塁打4度、最多安打1度、そして首位打者にも輝いたことのあるホセ・レイエス選手。選手たちもファンたちも、左足首を痛めて6月末ごろ復帰予定の彼を、首を長くして待っている。レイエス選手が復帰した時に川崎選手がどんな形でチームに貢献していけるか、あるいはこれまでもどちらかといえば故障が多いと言われているレイエス選手の穴をどこまで埋めていけるかが、川崎選手に与えられた大きな課題である。

※サイ・ヤング賞:ナショナル・リーグ、アメリカン・リーグ両リーグから1人ずつ、その年最も活躍した投手に贈られる賞。往年の名投手サイ・ヤングの名誉を称えて制定された。

<取材・文/NANO編集部>
海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティブ集団




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