スポーツ

代理人たちの「マー君」争奪戦。新幹線で直接接触を図ったツワモノも

田中将大投手

ヤンキース公式サイトより

 マー君こと田中将大争奪に鎬を削ったのは球団だけではない。メジャー契約に際して絶対的に必要な存在、代理人もまた、マー君との契約を巡って熱い戦いを繰り広げてきた。

 その舞台裏を知る人物に話を聞いた。

「NYで活動する旧知のエージェントから連絡が来たのは昨年春。『タナカ』に関する情報が欲しい、という唐突な依頼でした」

 こう語るのはハリウッドなどエンタメコンテンツの翻訳者として活躍するM氏。スポーツ紙の見出しや、ネットの関連記事を訳したが、情報戦に後手を踏んでいたのは明らか。彼が争奪戦に勝利することはなかった。

 多忙なマー君に直談判を図ったツワモノもいた。大手エージェントのZ氏は、東京と仙台を行き来するマー君と同じ新幹線に乗ることでコンタクトを図った。「挨拶の機会をいただけなかったので最終手段でした」とZ氏。仙台駅で降車直前、思いを託した封書を手渡したが、熱意は届かなかった。

 他にも、惜しいところまで行ったものの里田さん(奥さん)面接で見送られたエージェントもいたとか。球団によるマー君争奪戦同様、こちらも熾烈を極めたのである。

 さて、こうした推定十数社による熾烈なマー君争奪戦に勝利し、7年総額1億5500万ドル(約161億円)という仰天契約を手がけたケーシー・クロース氏とは、一体どんな人物なのか。

 スポーツの名門ミシガン大学に野球の特待生として入学した同氏は、大学4年生時にリーグ三冠王を獲得、同年のドラフトでヤンキースから7巡目の指名を受けた。選手としてはトリプルAのレギュラー止まりだったが、メジャー昇格の夢は、次の仕事で達成した。

 ’92年にエージェント最大手のIMG社に入社したケーシー氏は、その年の目玉選手だった当時高校生のデレク・ジーター(現ヤンキース主将)と出会う。見事にヤンキースから1巡目指名(全体6位)の高評価で入団したジーターとは、以来20年以上に及ぶ昵懇の仲だ。

 今回のマー君の契約は、メジャー投手史上5番目の巨額契約となった。マー君以上の大型契約を交わした4投手は過去のサイ・ヤング賞投手ばかり。沢村賞を2度獲得したマー君に、クロース氏は最高の評価を取りつけた。

 代理人手数料は5%が一般的。約8億円を稼いだクロース氏の最初の仕事は、電気、水道、免許などマー君の居住空間を整えるインストレーション作業だ。プライベート空間の充実は、NYでマー君が活躍するための第一歩となる。

 2/4発売の週刊SPA!『大手マスコミが書けない マー君がヤンキースで活躍できる[10の条件]』では、現地在住のジャーナリストなどによるマー君が成功するためのNY生活のキモを紹介、エールを送っている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>

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