女子プロレス界の“リアル姉妹ゲンカ” 紫雷美央vs紫雷イオが実現! 遺恨の真相を姉・美央が激白vol.3
今、女子プロレスの世界で“禁断の姉妹対決”が大きな話題を呼んでいる。“美人姉妹タッグ”としてデビューした紫雷美央と紫雷イオ。2人が今回、美央が4団体合同で開催する興行『M.I.O』(2月14日/東京・新宿FACE)で直接対決を行うというのだ。2人の間にいったい何があったのか? 日刊SPA!は渦中の姉・美央を直撃。試合に対する意気込みとともに、遺恨の真相を洗いざらい語ってもらった。
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◆妹のルックスはせいぜい10人に1人が振り向くレベル
では、プロレスラーとしての紫雷イオを美央はどう見ているのか? そう尋ねると「逸材だと思いますよ。あれだけ華麗に飛べて、ある程度、ルックスもいいんですから」という答えが返ってきた。あえて「ある程度」とつけ加えるところに、姉の意地を見た。
美央:テレビ画面に顔が映ったとき、たとえばアイドルの子だったら10人中5人くらいがTwitterで「可愛い!」ってつぶやくと思うんですよ。けど妹は、せいぜい10人中1人か2人に可愛いって思われるレベル。私も顔の好みが分かれるタイプなので、似たようなものですけどね。でも本当に女子プロレス界に革命を起こせる子っていうのは、10人中5人に可愛いって思われないといけない。妹がそこまでのレベルかっていうと、残念ながら厳しいんじゃないですかね。まぁ最近の活躍を見ると、「やっとアイドル系が板についてきたかな」とは思いますけど(笑)。
アイドル・レスラーを標榜するなら、本物のアイドルくらい可愛い存在になってからにしろ、ということか。言葉の節々に、いちいち毒を盛り込んでくるのが姉・美央の流儀だ。こんな論客が眠っているなんて、女子プロレス界もまだまだ捨てたものではないと痛感させられる。そんな美央だが、同時に妹・イオのことを誰よりも評価しているという一面もあるようだ。
美央:妹はデビュー当時から天才と呼ばれていたし、飛んだり跳ねたりもなんだってできた。だけど姉は身体能力なんて何もなかったし、妹の腰巾着でデビューさせてもらったようなものですから。いや、これは本音です。うちら姉妹は、凡人と天才なんですよ。姉からすると、もうレベルが違いすぎてジェラシーの感情もわかない。妹と同じことをやっていても敵うはずがないから、私は違う方向、たとえば話題性を作るっていうところで頑張ろうと思った。それが紫雷美央の原点なんです。
最近の試合は熱心に観ていないとはいうものの、タッグを組んで紫雷イオという選手を一番輝かせられるのは自分だという自負もあるという。そこまで言われたら、電撃的な“仲直り”も期待してしまうのだが……「どうでしょうね。なにせ妹のほうが気持ちが重いですから。結局、妹次第じゃないですか」と醒めた様子で受け流す。
さて、2月14日の試合はどういう展開になるのか? 最短距離で相手を破壊する格闘技と異なり、プロレスは“受け”が重要なジャンルだと言われている。相手の技を自分から進んで受け、相手の強さや自分のタフさを観客にアピールしたうえで、最終的には相手を潰す。これが一流レスラーの条件だからだ。となると、技を受ける前提として相手との信頼関係が必須である。この信頼関係が成立しなかったプロレスの試合としては力道山VS木村政彦戦(1954年)や小川直也VS橋本真也戦(1999年)が有名。そのいずれもプロレスの範疇を超えた“事件性の強い”結末で終わっているが……。
美央:相手の技を受けないなんていうことは、私のプロレスでは絶対にありえない。ひょっとしたら、向こうは受けないかもしれないですけどね(笑)。ただ、これが試合として名勝負になるかって聞かれたら正直わからないな。もちろんベストは尽くしますけど、そもそも身体能力が私と妹では違いすぎますから。私が望むのは時間無制限ノーコンテスト。結局は白黒つかないっていうのが、今後のことを考えるとベストかもしれないですね。
女子プロレスは、男子以上に感情の機微が試合に直結しやすいとされている。黄金時代の全日本女子プロレスでは、選手間の確執・嫉妬・ライバル心などをリング上のファイトに昇華。その結果、数々の名勝負を生み出してきた。世紀の凡戦となるか、まさかの名勝負となるか、不穏試合となるか、劇的な和解となるか、さらなる抗争に繋がっていくのか……。こればかりはまったく予想ができないが、いずれにせよ、2・14の結末は日刊SPA!でもレポートしたい。 <取材・文/小野田 衛>
●紫雷美央所属4団体合同興行「M.I.O」
日時: 2015年2月14日(土) 17:30開場 18:30開始
会場:東京・新宿FACE
※前売りチケットは全席SOLD OUT。当日に立見席を限定発売決定!
◆協力団体
ユニオン、OZアカデミー、アイスリボン、WAVE
◆主催&お問い合わせ:『M.I.O』実行委員会
mail:mio_4shirai@yahoo.co.jp
TEL:03・6300・5226(株式会社ZABUN)
【紫雷美央PROFILE】
しらい・みお◎1988年2月14日、神奈川県鎌倉市生まれ。身長162cm、体重52kg。キャッチフレーズは「フォックス・レディー」。2007年、橋本友彦プロデュース興行「MAKEHEN」で妹のイオとともにデビュー。「美人姉妹」として瞬く間に頭角を現す。2009年に同団体を離れると、フリーとして活躍。2014年からはユニオンプロレス、OZアカデミー、アイスリボン、プロレスリングWAVEの4団体と所属契約を締結している。「2014年ZAN1クイーン決定戦(女子プロレス人気投票)」では1位を獲得した。得意技は紫閃光、土蜘蛛、首4の字固め。オフィシャルブログ「美央の言うことを聞きなさい!」出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。
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