草食化するパチプロに未来はあるのか【中編】 オラオラ系のパチプロたちはどこへ消えた?

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パチンコ業界を代表するお二人、ヒロシ・ヤング氏(『パチンコで生きていく技術』(白夜書房)著者)と大崎一万発氏(元パチンコ必勝ガイド編集長)に当世パチプロ事情を伺ってみた。

◆店のセキュリティ問題と変化していくパチプロの形態

――では、今のパチプロたちはどんな立ち回りをしているんですか?

ヤング「パチプロにはさっき言ったひねり打ちをして、しこしこ出玉を抜いていく攻略タイプ、違法なんですが電波発信器や体感機を使うゴト師なんてのもいます。そして今、勢力を伸ばしているのが打ち子を雇って、釘の良い台を打たせて日当を出させる打ち子グループ」

――絶対に出る台を打たせるサクラのことですか?

ヤング「いや、そういう詐欺集団とは違ってて、グループのリーダーがいろんな店を回って釘の良い台やクセの良い台を見つけて打ち子に連絡をするんです。そしたら打ち子は店に行ってその台をひねり打ちなどを駆使して打つんです」

大崎一万発

‘68年、高知県生まれ。元パチンコ必勝ガイド編集長。現在はフリーのパチンコジャーナリストとして、テレビや雑誌、新聞で活躍

一万発「大当たりしたら上皿の玉を抜いて、確変中にどのくらい玉増えできたかなどを逐一メールなどでリーダーに報告するんです。それをみたリーダーが打ち方やストロークを変えろとか指示を出すんです。ただ打ってりゃイイってことはなくて、あれはあれで重労働」

ヤング「時給ベースでも1000円いかないってこともよく聞きます。でも、今は不況なんで、それでもいいから入りたいって人がすごく多い。そんだけ仕事がないってことなんでしょうね」

一万発「打つ台がなければ一定額を保証したりするグループもあれば、大当たりしたら親方が出てきて“ひねり”する時だけは代わるとかね。いろいろな形態があります」

――そんな打つ人を代えたりしたら、目立ちますよね? 店から出禁を言い渡されたりもするんじゃないですか?

一万発「最近のホールコンピューターというか、管理スキルはすごくて、設定した出玉率を上回るとすぐに警告表示が出るんですよ。だから、ひねり打ちしたり、止め打ちしたりして出玉が設定した以上に出るといわゆる店員の登場となるわけです」

――止め打ちなどは違法行為になるんですか?

一万発「グレーの部分じゃないかな。一応やってイイってことになってるけどね、建前上は。ハウスルールで禁止するって店も多いしね。追い返し方で店の本心が出るっていうかね。問答無用で帰れ帰れ、ゴトだゴトだって言う店もあるし、そうすると客は反発するから」

◆オラオラ系のパチプロたちはいったいどこへ消えたのか?

――僕の知り合いにも何人かプロがいたんですが、気がつけば皆消えています。いわゆるオラオラ系のパチプロたちはどうしてるんでしょうか?

ヤング「みんな消えたね……。淘汰されたって表現が適切かも。今はもう、技術介入も何もしないで食えてる人っていないんです。新装開店に並べば食えるなんて時代じゃないんですよ。技術介入? ひねり? そんな面倒くせーことしねえよって言って消えてった。オラオラ系の人って、実はそんなに釘も見ることできないし、ボーダーとか出玉の計算も、そんなん面倒じゃ!って人が多かったしね。今は食える人の資質が変わってきてるんかなぁ……」

――パチプロの場合は逆に低年齢化が進んでるということですか?

ヤング「それもいろいろで、平均したらどうなんだろ。年齢層の分布はあまり変わらないんじゃないんですかね。若い人の方が悩んでるっていうか就職できなかったりで、引きこもりとかニートとかの層ともすごくリンクしていて、ゲーム性が複雑なスロットのプロはそういう若者が入ってきてる傾向が顕著な気がする。もちろんパチンコにもいるんですけど。社会に出ていかないけどお金はいる。じゃあパチンコは対人関係ゼロでいけるからってことで入っていきやすいんじゃないかな。パチンコもスロットもゲームと一緒で、若い人たちのほうが攻略意欲が高いってのはあるかもね。そういう攻略意欲ってのは、ひねり打ちのようなチマチマした打ち方なんです。でも、それをやんなきゃ勝てないのも事実なワケで、こういう状況が豪快なオラオラ系を排除していった感は否めないですね」

⇒【後編】へ続く 「パチプロたちの生活はどう変わったのか?」

取材・文/テポドン

パチンコで生きていく技術

パチプロはここまで進化している!!




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