マンガ家・三田紀房氏が分析! こうすれば、ワリを食うことは絶対にない!
マンガ家・三田紀房氏が分析!
こうすれば、ワリを食うことは絶対にない!
自分を演出する力がないから、ターゲットにされてしまうのだ!
『エンゼルバンク』、『マネーの拳』など、ビジネスマン必読のマンガを次々に世に送り出す、マンガ家の三田紀房氏は、「ワリばかり食う人」の共通点を「社会人として当たり前のことができていないヤツ」とバッサリ斬った。
「サボる、会社内での人脈を作ろうとしない、仕事を他人事として捉えている――。そんな姿勢では、仕事でワリを食うのは当然です」
そもそも社員とは企業に貢献し、企業は社員に対して安定や給与などを保障する。企業と社員はこうした信頼関係で支え合うもの。
「企業というものは、自ら貢献しようとしなければ、ワリを食うようにできているんです。どんな会社員でも、日常の業務の9割は雑務に過ぎません。しかし出世すればするほど、雑務は部下が請け負ってくれるようになる。人から押しつけられるような仕事は、100%雑務と言っていい。つまり、ワリを食う人とは、交換のきくパーツと見なされているのです」
新人がよく口にする「素の自分を認めてほしい」という“自分本位”マインドも、ワリを食わされやすくなる思考なのだとか。
「『素の自分を~』という社員は、会社に迎合することを極端に嫌って、自ら組織の人間であるとい意識が薄い。そういう人はどんどん孤立し、結果的にワリを食った感じるようなポジションに追いやられてしまうんです」
三田氏によれば、人の集合体である企業には、一般化できる論理では測りきれない面があるという。
「それが“社風”なんです。企業の歴史や現状などを調べ尽くし、その一見、不合理な社風に染まりきる。『素の自分』を捨てられない中途半端な状態で居座り続けても、自分にも企業にも不幸な結果しか待ち受けていません。日本企業における最高のストロングポイントとは、団結して目標に向かえること。WBCでの日本の戦い方が象徴的ですが、『優勝』という結果を獲得するために、全員がチームプレイに徹していた。犠牲バントをしても『ワリを食った』とは誰も考えない。あの姿勢なんです」
そして、まっとうに企業に貢献しようとする人材になれば、ワリを食うことは絶対にないという。
「企業に貢献度の高い社員は忙しいから、自席にいる時間が短いんです。仮に席にいても、同僚や上司と目を合わせるヒマもないほど、一心不乱に働いている。そういう“忙しい自分”を演出するプロデュース力も大切ですね。実はこれこそが、ワリを食わないための勘どころだったりするんです(笑)」
ただし、裏技の習得ばかりに腐心して、仕事での成果を残せなければ、元の木阿弥になってしまう。
「そのためにも、自ら飲み会の幹事も積極的に引き受けておきましょう。宴会部長も企業に対する貢献の形ですし、そうした面倒を引き受ける部下に、上司は厳しい査定を下しにくいものです(笑)」
一、自分の席にしがみつくな!
ニ、同僚・上司と目を合わせるな!
三、飲み会の幹事は自ら引き受けろ!
三田紀房氏
’58年生まれ。マンガ家。『ドラゴン桜』の続編となる『エンゼルバンク』が、現在コミックモーニング誌上で好評連載中。近著には『「ここ一番」に強くなれ!』(大和書房)がある
取材・文/水越恵理子 中尾 巴 高田純造 齊藤武宏 樋口 淳(本誌)
アンケート調査/メディアパーク
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