Uber Eats、謎の“電飾バッグ集団”の正体とは?「配達員生活を楽しみたい」
コロナ禍で一気に注目度が上がったUber Eats。コロナ失業の煽りで配達員が激増し、2020年は何かと話題になった。街にあふれかえる配達員たちの中でも、ひときわ目立つ集団がいる。その名は「Uber電飾部」。彼らの活動内容はただひとつ、「光って配達する」だけだ。
配達バッグ(通称ウバッグ)や自転車本体を電飾で飾り付け走る姿は、まるで動くイルミネーション、さながらデコトラのようでもある。彼らは何者で、なぜバッグを光らせようと思ったのか。謎に満ちたUber電飾部に突撃取材した。
「僕がUber Eatsを始めた頃はロゴ無しのウバッグが主流でした。ロゴ付きのバッグへ憧れを持っていた時に、Twitterで自転車のホイールを光らせている配達員を見かけたんです。無地のウバッグに光るロゴを取り付けたら、おもしろいし宣伝になるのでは? と思ったのがきっかけです」
そう語るのは、Uber電飾部のメンバーであるぽち男さん(Twitter:@UberYase_POCHIO)。配達員を始めたばかりの頃はUber Eatsの知名度が低く、「まずは街中でサービスを知ってもらおう」とバッグの電飾を始めたそうだ。
「京都では僕を含めて主に3人が電飾部として稼働しています。今は横浜、名古屋、大阪にもそれぞれ電飾ウバッグを使っている人がいて、2019年には『電飾部サミット』というオフ会も開催しました。最初に電飾バッグを始めたのは誰なのかも議論に上がって、『日本で初めて光り始めたのは京都の人だ』と結論が出ました」
電飾バッグの元祖と呼ばれている人物に取材を申し込んだものの、残念ながら返事は返ってこなかった。
電飾のデザインや作り方は人それぞれこだわりがあり、LEDバーや電光ディスプレイを通販サイトで購入し取り付けている配達員もいる。ぽち男さんの場合はLEDテープを使用しているそうだ。
「意外と驚かれるんですが、僕はかなり不器用なんです。ただ構想を練るのが好きなので、試しに作ってみたらそこそこの出来栄えになりました。電飾のために電動ドライバーやラミネーターも購入し、自分で考えながらオリジナルの電飾を作っています。今使っているバッグだと、制作費は1500円くらい。3~4時間ほどで完成しました」
電飾バッグで配達していると、信号待ちの時に車やバイクのドライバーからよく声をかけられるという。昨年から配達員へのチップ制度が導入されたUber Eats。電飾バッグのおかげでチップ率が上がった……なんてエピソードはあるのだろうか。
LEDに電光ディスプレイ…電飾に命を燃やす男たち
制作費は1500円程度
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福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0
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