『コントが始まる』で好演中の古川琴音・24歳「小さな頃から演技の楽しさを感じていた」
菅田将暉、仲野太賀、神木隆之介、有村架純――’93年生まれ、28歳の実力派俳優陣が集い、すでに「傑作」との評価を受けている『コントが始まる』。錚々たるメインキャストの中に、唯一24歳で抜擢されたのが古川琴音だ。3月には、出演作「偶然と想像」がベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞するなど、’21年の躍進が止まらない彼女の素顔に迫った。
数々の話題作に出演する彼女が、芸能界の門を叩いたのはわずか3年前だという。
古川:小さい頃から舞台に立つことが好きで、中高は演劇部、大学も英語劇のサークルでした。3回生の時に初めて学外の舞台に出たら、いろんな人から「本格的にお芝居やらないの?」って言ってもらえて。ちょうど就活の時期だったし、演技の楽しさはずっと感じていたので、今の事務所のオーディションに挑戦しようと思ったんです。
日テレのGP帯ドラマ初出演にしてメインキャスト。一人だけ年下という環境に思うことは?
古川:俳優として力のある方ばかりの中に、自分が並ぶのはプレッシャーが大きかったですね。最近はやっと環境に慣れてきて、役に責任を持って演技したいという気持ちが強くなりました。
3月には、出演作「偶然と想像」がベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞したことも話題になった。今作における濱口竜介監督の演技指導は、「とても学ぶことが多かった」と語る。
古川:監督が、「1に相手。2に台本(セリフ)。3・4がなくて、5に自分」ということをよくおっしゃっていて。相手のセリフを受け取って、自分の心が動いてから、セリフが出る。相手の芝居に集中することの大切さを教えてもらいました。監督の教えは今のドラマでの演技にも凄く生かされています。
第一線を走り続ける俳優陣と行動をともにする毎日。共演する先輩女優・有村架純の言葉が印象に残っている。
古川:有村さんが、共演した番組の中で28歳を「バランスの年」とおっしゃっていました。確かに4人の先輩方は、周りのことを配慮しつつ、「自分がこの作品をなんとかする」っていう自信もちゃんと持っているな、と感じています。私も先輩方のように、バランスの取れた28歳になりたいです。
28歳の彼女は、一体どんな女優になっているのだろう。4年後を楽しみにせずにはいられない。
【古川琴音(ふるかわことね)】
‘96年、神奈川県出身。出演作にドラマ『エール』(NHK)、『この恋あたためますか』(TBS系)、映画『12人の死にたい子供たち』など。現在放送中の、菅田将暉主演ドラマ『コントが始まる』(日本テレビ系)に有村架純演じる里穂子の妹・中浜つむぎ役で出演。ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作「偶然と想像」が公開待機中
撮影/北岡稔章 スタイリング/髙品逸実 ヘアメイク/渡嘉敷愛子 取材・文/美濃和陸(本誌)
メインキャストの一人として、役に責任を持って演技したい
相手の芝居に集中する大切さを教えてもらった
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