キャリアアップ転職12回、経済評論家・山崎元氏の「成功の3つの掟」
すごい才能の持ち主でも血のにじむような努力をしているわけではない。それなのに社内で認められている&取引先の信用を勝ち得ている――そんな「“なぜか”成功」している人ってどの業界にもいるもの。彼らの成功ロジックとは何か? その手法をマネすることで、我々も勝ち組の味を知ろうではないか。
◆12回のキャリアアップ転職を可能にした「成功の3つの掟」
経済、世相、事件に鋭い意見を投げかける経済評論家の山崎元氏。時には内部批判も辞さない辛口ぶりだが、その口の悪さでも12回連続でキャリアアップ転職に成功できたのには理由がある。仕事ができたから……だけではない。三菱商事勤務の24歳の頃、当時課長格だった先輩から教わった「3原則」を守ってきたおかげだという。
「私は無愛想なので、目上の人に引き立てられにくい。そんな私を見かねて、助言してくれたのが以下の3つ。私のような不器用な人間でも実行でき、人からの信頼を勝ち取ることができ、専門分野を確立するのにも役立ちます」
シンプルなのに効果テキメンの3原則とはこれだ。
(1)意見は大きな声で言え。
(2)意見は会社のために言え。
(3)誰に対しても同じことを言え。
(1)は、やりたいことがあるなら自ら手を挙げるなど、恥ずかしがらず自己アピールする積極性が大事だという教えだ。
「日本では謙虚が美徳と思われがちですが、自分の意見を言わない人はいないのも同然。やりたい仕事を任されることもありません」
だが、「自分はこうしたい/こうやりたい」と前面に我を出すのはNG。それが(2)の教訓だ。
「やりたい仕事があるなら、その仕事がいかに会社のためになるかを言わなければダメ。会社のやり方は間違っていると批判するときも、会社を思えばこそという愛社精神がその言葉尻から見え隠れすれば、誰かが味方してくれます」
そして最後の(3)。つまりは、お調子者はNG、裏表のない一貫性が大事との教訓。
「サラリーマンは場の空気に流され意見をコロコロ変えてしまう誘惑が多々あります。でも言ったことは、どこかで漏れるもの。一貫性のないヤツ、軽薄なヤツだと思われて、信頼を失う可能性は高い」
裏表のなさは、主義主張を一貫して変えない姿勢にも繋がり、その真摯さが「あの人と言えば〇〇」というキャラを確立。これにより、自分の居場所が確保でき、ひいては専門性を究めることにも直結しやすい。ちなみに、3原則の生みの親という山崎氏の先輩。特段キレ者という程ではなかったが、後に同社で副社長にまで出世したそうだ。
うーん、まさに最強3原則。
[成功法則]
◆恥ずかしがらずに自己アピール
◆我を出すのではなく 「会社のため」が大前提
◆一貫した意見を続けて信頼&専門性を主張
【山崎 元氏】
経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表、獨協大学特任教授。『お金の教室』(NHK出版)など著書多数
― 平凡なのになぜか成功する男の共通点【4】 ―
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