分譲住人は賃貸住人を差別する【タワーマンションの階級制度】
消費税率アップを控え、都心部で流行りの高層タワーマンションや、郊外のオシャレ住宅街の一戸建てに駆け込み需要が集まっている。しかし、そんな一生の買い物の先には、上層階の億ション住民の横暴や、先住民の陰湿なイジメが……。ご近所付き合いに悩む新住民たちによる、悲鳴交じりの証言を聞け!
【東京都】勝どき・月島
◆賃貸住人に対する分譲住人の差別が横行
「ウチのマンションでは、賃貸に住んでいる人間はあからさまに差別を受けます」と言うのは、勝どき・月島地区のタワーマンションに住む大山典子さん(仮名・39歳)だ。
大山さんの住んでいるマンションは分譲エリアと賃貸エリアが分かれているため、どちらに住んでいるかは一目瞭然だという。
「私は賃貸に住んでいるのですが最悪ですね。このマンションはスポーツジムやカラオケなど住人用の施設が多数ありますが、その施設使用料が分譲住人と賃貸住人で違います。スポーツジムは分譲住人だと1時間300円だけど、賃貸住人だと1時間1000円。分譲の住人が優先されるのは仕方ないけど、同じ共益費払ってるのになんだかなぁって思います」
それだけではない。マンションの自治会も分譲住人が牛耳っていると大山さんは語る。
「自治会には一応入れますが、実権を握っている分譲の人で、勝手に話し合いを進めちゃうんです。マンション内のイベントや祭りも分譲住人が勝手に企画して勝手に盛り上がってる感じ。私たちにはとりあえず声が掛かるけど、あくまでも“お客さん”扱いですね」
また、このマンション専用のネット掲示板があり、賃貸住人の噂や悪口が飛び交っているという。
「例えば『◯階の◯◯さんが、パーティルーム借りて、お寿司屋さんを呼んでたよ。お店行けばいいのにね(笑)』みたいに嫌みな書き込みばかり。部屋の番号も名前も載ってて正直ゾッとしました」
分譲住民の選民思想にほとほと疲れた大山さん。二度とタワーマンションには住みたくないという。
― 憧れタウンに潜む[新階級社会]を追う!【3】 ―
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