「都知事選で脱原発を叫ぶ前にやるべきことがある」闇株新聞氏【後編】
1月23日に告示日を迎えた東京都知事選。自民党東京都連と公明党都本部が推薦する舛添要一候補の圧勝かと思われたが、小泉純一郎元首相の支援を取り付けた細川護熙元首相が緊急参戦。果たして都知事選の行方は日本経済にどんな影響を及ぼすのか? 闇株新聞氏が分析した。
◆「脱原発」の細川元首相と舛添候補が争う都知事選はどう転がっても日本にマイナス!【後編】(ブログ&有料メルマガ管理人「闇株新聞」氏)
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次に自民・公明両党が推薦する舛添要一氏も、肝心の都民のための政策が一向に見えてこない。自公の推薦を取り付けた段階で「勝った」と思っていたところ、予想外に小泉氏と組んだ細川氏が出てきてしまったので、大慌てで細川氏のアラ探しをしている状況だろう。ほかの候補者もいるが、大変不幸なことに都民はまったく都民のことなど考えていない細川氏か舛添氏のどちらかを都知事として選ばなければならない。もっと不幸なことに、どちらが勝っても株式市場が上昇するわけではなく、特に細川氏が勝った場合は明らかにマイナスとなる。日本中が脱原発で盛り上がり、一層の経済停滞・経常収支赤字増大・悪い円安となるからで、そうでなくても細り始めた外国人の日本株買いがさらに減ってしまう恐れがある。
株が下がるから「脱原発」では困ると言っているのではなく、福島復興を含め、真っ先にやるべきことをすっ飛ばして、長期的見通しもなく単に票のために「脱原発」を掲げる「トンでもなさ」を強調しているだけである。
【今週の数字】
今回の都知事選に投入される血税
50億円
都選挙管理委員会の試算によると、投開票所にかかる職員の人件費に充てる市区町村への交付金が約43億円。PR用ポスターの政策や選挙カーの燃料費を加えると50億円に
【選者】「闇株新聞」氏
’10年にブログ「闇株新聞」(http://yamikabu.blog136.fc2.com/)を創刊。管理人は大手証券においてトレーディングや私募ファイナンスの斡旋、企業再生などに携わった経験を生かして記事を執筆。特に’11年10月の「オリンパス事件」と’12年3月の「AIJ投資顧問事件」で専門家もうなる詳細記事をアップして話題に。’12年から有料メルマガ「闇株新聞プレミアム」(月額2600円)を開始。昨年4月には『闇株新聞 the book』を上梓
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