メタボの次はロコモに注意【将来の要介護度チェック】
「ロコモティブシンドローム」、通称“ロコモ”という言葉をご存じだろうか。
『姿勢を変えてロコモ対策超入門』(扶桑社刊)によると、ロコモとは「運動器症候群」のことだそうだ。筋肉、骨、関節などの体を動かすための器官=運動器の機能が低下することにより、将来、要介護になるリスクが高まってしまっている状態をロコモティブシンドロームと呼ぶのである。「でも筋肉が衰えるなんて、ずっと先の話?」なんて侮ることなかれ。実は筋肉量は40代から目立って減少していき、特に交通網やエレベーター・エスカレーターなどが発達し、歩くことや階段を上ることが少なくなった現代人は、その衰えが著しいそうである。
ある調査では、現在ロコモ及びロコモ予備軍と推測されるのは、全国で約4700万人。なんと40歳以上の5人に4人が将来、要介護になるリスクが高まっている状態なのだという。
そこで、前出の中野氏の著書の中にある「中野式ロコモ危険度チェック」で、自分のロコモ度をチェックしてみよう。
【椅子の片脚立ち】
(1)高さ40cm程度の椅子に座って腕を胸の前で組み、片脚を伸ばして前傾姿勢をとる
(2)その状態で反動を使わず立ち上がり、そのまま3秒間キープ
この動作でぐらついてしまったり、上げた脚をついてしまった人は、筋力やバランス能力が低下しているロコモ予備軍!
※40cmという椅子の高さは40~50代の目安。20代は20cm、30代は30cmでチェック
ただし、片脚立ちができなかったからと言って将来の要介護が確定したわけではないのでご安心を。中野氏によると、40代であれば日常の生活活動強度を上げる、例えば階段を使ったり姿勢を整えるなどすれば、これ以上の筋肉の減少を抑えることができるそうだ。逆に言えば、椅子の片脚立ちができたからといってエスカレーターばかりを使ってラクな生活をしていると、どんどん筋肉量が減少していき、いつロコモ予備軍になってもおかしくないということである。このロコモ危険度チェックを機会に、自然と衰え行く自分の運動器と向き合ってみてはいかがだろうか。 <文/日刊SPA!取材班>
ロコモと言われると、なにかポップな言葉のイメージがあるかもしれないが、実は今年大注目の要注意健康キーワードなのである。
今やすっかりお馴染みとなった健康用語に「メタボリックシンドローム」があるが、10年前はほとんど誰も知らなかったメタボの認知率がここまで上がったのは、厚生労働省が「健康日本21」という計画の中で、様々な広報活動を展開してきたからなのだ。そしてこの3月から始まった健康日本21の第2次計画において、今度はロコモの認知率の向上が目標とされている。つまり、ロコモはメタボと同じくらい注意すべき言葉ということである。
ではロコモとはいったい何か。卓球の福原愛選手のトレーナーとして有名な中野ジェームズ修一氏の著書
『姿勢を変えて、ロコモ対策超入門』 要介護リスクに打ち勝つ! |
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