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各都道府県の観光パンフが地味にすごい

観光パンフ

各都道府県の観光パンフ&チラシ。眺めてるだけで旅気分を満喫できるかも!?

 通勤で東京メトロの永田町駅を使っている方はご存じかと思うが、駅から地下通路で直結している「都道府県会館」という施設がある。名前のとおり全国都道府県の東京事務所などが入居している建物だが、先日たまたまその地下通路を通って驚いた。北は北海道から南は沖縄まで、各都道府県の色とりどりな観光情報パンフやチラシが「これでもかっ!」というぐらいズラーッと並んでいるのである。  もちろん無料で取り放題。でも、都道府県の観光パンフなんて、どうせお役所仕事のつまんないもんばかりだろ……と思ったら、意外とそうでもないのである。  たとえば、石川県加賀温泉郷のパンフ『LADY KAGA』。レディー・ガガと加賀をかけたダジャレネーミングに一瞬脱力するが、中身のほうは悪くない。粟津温泉、加賀山代温泉といった温泉地の紹介とともに温泉旅館や飲食店などの看板娘=レディ・カガ43人を写真入りで紹介。なかには「んー」という人もいなくはないが、全体的にはなかなかのレベル。彼女らの「ブロマイド名刺」を5枚集めると「特製ホルダー」がもらえて、さらに抽選で旅館ペア宿泊券が当たると聞けば、ちょっと行ってみたくもなる。  一方、岐阜県のパンフ『岐阜っぽ。』「岐阜42市町村のイケメン観光案内人・G(ギフ)メンがみなさまをお出迎えいたします」とアピール。「夏だ!岐阜だ!清流だ!」と題して「家族編」「乗物編」「歩こう編」のテーマ別にさまざまな旅の提案をする。薄いパンフなのに情報は細かく具体的で、結構使える印象だ。  ご当地ゆるキャラを前面に押し出したパンフも多いが、圧巻はやはり人気者・くまモンを擁する熊本県の『くまモンパラダイス』。パンフ自体がくまモン型になっていて、さすがカネかかってんなーという感じ。熊本限定のくまモングッズやくまモンプリクラ、くまモングルメなど、怒濤のくまモン推しでツカミはOK。歴史と自然とグルメの魅力をアピールすると同時に「知る人ぞ知るアニメ王国」として「夏目友人帳聖地めぐり」「ケロロ電車」「ラピュタの道」といったアニメゆかりの観光スポットも紹介する。  アニメやマンガをフィーチャーしている自治体はほかにもあって、弘兼憲史氏の出身地・山口県のパンフは『(株)おいでませ山口県』と題して、島耕作を代表取締役(イメージキャラ)に。徳島県鳴門市の阿波おどりのチラシでは、人気マンガ『NARUTO』のキャラが「鳴門でNARUTOだってばよ!」と呼びかける。高知県四万十町にある「海洋堂ホビー館四万十」の夏のイベントチラシもあったが、これがもうマニア垂涎。「本格的美少女ディープフィギュアの世界」展(6/8~9/30)のほか、「松村しのぶ造形教室」「BOMEフィギュアガイド 展示解説とボーメを囲む会」って、ディープすぎでしょ!  夏休み、どこにも行く予定がないというアナタ。とりあえず都道府県会館の地下通路でパンフだけでも眺めてみては? <取材・文/日刊SPA!取材班>
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