「スマホ老眼」がホンモノの老眼より怖いワケ
スマホの画面から視線を外したとき、視界がぼやける……。自分はまだ若いし、これって最近話題のスマホ老眼? だったら、ホンモノの老眼じゃないから、気にする必要はないよね。そう、軽く考えている人がいるなら、要注意だ。
「スマホ老眼とは、スマホ画面を長時間見続け、目を酷使したことで起こるピント調節機能障害なので、ホンモノの老眼とは確かに別物です。ですが、実はホンモノの老眼よりも厄介なことになる可能性があるんです」
そう語るのは、扶桑社より『スマホ老眼は治る!』を上梓したみなとみらいアイクリニックの荒井宏幸医師。「実はホンモノの老眼よりも厄介」だという荒井医師に、その理由を聞いてみた。
スマホ老眼が、目を酷使したことで起こるピント調節機能障害だということはわかったが、そもそも、スマホ老眼とホンモノの老眼の違いはどこにあるのだろうか?
「症状こそ似ていますが、スマホ老眼は毛様体筋の疲労による一時的な不具合なので、100%治ります。それに対してホンモノの老眼は、加齢現象の一つで、水晶体が硬くなることで生じる調節機能障害のため、基本的には治りません。つまり、『治るか、治らないか』という点が大きな違いです」
⇒【資料】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1075357
こう聞くと、少し安心してしまうが、厄介な問題があると言う。
「ホンモノの老眼は、老眼鏡などで矯正することができます。また、その症状も、永久に進行し続けることはありません。しかし、スマホ老眼は治さない限り、症状が悪化します。放置しておくと、頭痛・肩こり・全身の倦怠感につながります。特に厄介なのが、スマホから発せられるブルーライト。ブルーライトは、“脳が日中だと認識する光”なので“寝ながらスマホ”は、睡眠障害を招き、慢性疲労をもちろん、うつ病など精神疾患に発展する可能性もあるのです」
これは、まったく安心できない事態だ! では、スマホ老眼を治すにはどうしたらよいのだろうか?
「スマホ老眼を治すには、スマホデトックスを行うのが一番の近道です。最低3日間、スマホを絶対に使わない。しかし実際には、スマホを手放せない人がほとんどでしょう。ならばまず、いわゆる“ながらスマホ“をやめることです。“ながらスマホ”とは、『電車に乗りながら』『歩きながら』『寝ながら』スマホを使うこと。これらの悪しき習慣をやめることで、症状はかなり改善されるはずです」
テレビ老眼やパソコン老眼はないのに、スマホ老眼が生まれた背景には、目との距離が圧倒的に近いという理由がある。「最近、スマホの文字が見えづらいな」と感じたら、ぜひお試しいただきたい。
荒井氏の初著書『スマホ老眼は治る!』には、正しいスマホ習慣とスマホ老眼撃退法が多数紹介されている。また、本書には目に有害とされるブルーライトを90%カットするフィルムがもれなく付いている。ぜひ、お手持ちのスマホに貼ってみてはいかがだろうか? <文・図版/日刊SPA!編集部 協力/荒井宏幸>
【荒井宏幸】
医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。
ホンモノの老眼とスマホ老眼の違いは『治るか、治らないか』
『ながらスマホ』をやめることが、スマホ老眼改善の最良の方法
『スマホ老眼は治る!』 眼科の名医がスマホ老眼の撃退法を教えます! |
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