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副業しないサラリーマンは「下流老人」という悪夢

 東芝、富士通、三菱自工などの製造業は減産によるワークシェアリングで以前から社員の副業を認めてきたが近年、その波は業種を問わずに広がっている。

 今年2月にはロート製薬が国内の正社員約1500人を対象に「社外チャレンジワーク」制度を導入、「会社の枠を超え、より社会へ貢献し自分を磨くための働き方ができるよう」(ロート製薬公式ページ)と社員の副業を認めるなど、業種を超えた“規制緩和”が進んでいる。

 マイナンバー導入により副業がバレることを懸念する声もあるが、そもそも国家公務員を除けば、法律のうえではサラリーマンの副業は問題ない。しかし、本業への影響や企業利益を損なうような情報流出への懸念から「社則」として多くの企業が禁じてきた(「就業規則」は法律に則ったものなので、禁止は明記できない)というのが現実。今後“副業自由化”へ多くの企業が舵をきることが予想される。

 そんな新しいトレンドの中でいかにしてサラリーマンが副業で稼ぐか? 金融関連会社に長らく勤めながら、ネットによる副業で本業+副業で年収5000万円を稼ぎ、現在はIT・ネット関連の事業を営むベンチャー企業を立ち上げた五十嵐勝久氏に話を聞いた。

 副業というと“お小遣い”稼ぎ的なイメージを思い描く向きも多いが、五十嵐氏の見方は異なる。

五十嵐勝久氏

自身の経験を元に副業の必要性を語る五十嵐氏。脱サラ後は事務所を構え、副業だったネット事業を拡大した。いまではこれまで養ったノウハウの評判を聞きつけた企業のWebコンサルがひっきりなしに舞い込むという。

「年功序列が崩壊して久しいですが、それに加えて現在の安倍政権の経済政策をみれば、規制緩和による企業優遇で労働者にとってはより厳しい労働条件を強いられることが予想できます。極端に聞こえるかもしれませんが、今後会社にとって替えの利く人材は40歳を過ぎたら、そのままのポジションに留まることはおろか、会社で働き続けることそのものが難しくなると考えたほうがいい。正社員だからといって定年まで会社に残れるという考え方は捨てるべきです」

 何とも耳の痛い話だが、だからこそ副業スキルが不可欠なのだと五十嵐氏は言う。

「仮に50歳でリストラされたとしたら、その先80歳まで生きるとして夫婦2人で暮らすには、月30万円の生活費がかかるとして最低1億円程度のお金が必要です。しかし、子供の学費や住宅ローンの返済などもあるなかで、いったいどれだけの人がリタイアまでに1億円の貯金を用意することができるでしょうか? 実際にはとても難しいと思います。だからこそ、サラリーマンをやめて稼ぎ続けることのできる、言い換えればリタイア後の“本業”として生活費を得ることのできるスキルを身に付けておくことが必要不可欠なのです」

 そんな五十嵐氏は地銀を皮切りに証券会社、FX会社など金融業界を渡り歩いてきたというキャリアを持つ一方、33歳のときから副業を始め、途中で社内規則などもあり途中で休業したものの、41歳で独立。現在は企業のプロモーションコンサルティングやWeb制作、システム開発を行う傍ら、これまでの比較サイト、ECサイトの運営なども手掛けている。

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