看護師の裏ルール「医師が書いたカルテの誤字は指摘しない」
「ローカルルール」なるものは、さまざまな業界内にも存在するものだ。外から見ると、「そんなことして何の意味が……?」というような、奇妙で業界内になんとなく存在する慣習の実態に迫った。
資格業ゆえ、他業界に比べて特殊ルールが多いのが医療業界。『ナースをねらえ!』などの著書を持つ元看護師のコミックエッセイスト・シバキヨ氏に看護業界の裏ルールを語ってもらった。
「まず、印象に残っているのが『死期が近い人の場合は、体の位置を変えたり、体を拭いたりという処置は午前中に済ませる』という慣習。死期が近い人は、体を動かすこと自体が負担になるので、処置をすると容態が急変することも。人手の少ない夜に亡くなられるよりは、人手が多い日勤の時間帯が望ましいからだそうです」
また、対患者だけでなく、対医師に対する謎の慣習も存在する。
「『医師が書いたカルテの誤字は指摘しない』が暗黙のルールでした。医師はプライドが高いので、ミスを指摘するとへそを曲げるので(笑)。以前、患者さんが医師の単語のスペルミスを指摘したら、しばらく医師の機嫌が直らず、本当に面倒くさかったです……」
まさに大人げないの一言に尽きる。だが、面倒くさいルールがあるのは看護師内でも同じこと。
「夜勤のときはその日に出勤するナース全員分の食べ物・飲み物を、各自用意するのも慣習でした。時々自分の分しか持ってこない看護師さんもいたのですが、そういう人は『協調性がない』と、陰口を言われていましたね」
どれもおかしな慣習だが、逆らうとろくなことがない。郷に入れば郷に従え、ということか。
【シバキヨ氏】
コミックエッセイスト。元看護師としての体験談を描いた著書『ナースをねらえ!』(イースト・プレス社)など。ブログ「マンガで民法判例がわかーる」なども運営中
― 業種別[職場の奇妙な慣習]がヤバすぎる! ―
コミックエッセイスト、シバキヨが看護師の慣習を激白!
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