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「浅田真央展」で振り返る――12歳でトリプルアクセルを決めた全日本選手権

 連日たいへんな賑わいを見せている「浅田真央展」(日本橋高島屋で9月25日まで開催中)。20年に及ぶ競技生活の集大成ともなる展覧会で、幼少期から26歳の引退、その後のアイスショーでの衣装や写真パネルなど約100点の展示物はすべて、真央さん自身がセレクトしたものです。

 浅田真央さんが世界的な人気を得たのは、2005年のグランプリファイナルで15歳にして優勝したことがきっかけでした。年齢制限のために翌年のトリノ五輪に出場できないということも当時は大きなニュースになりました。

 今回は「浅田真央展」を記念して、それよりも少し前、国内のフィギュアスケート界でその名が大きく知られるようになった大会をご紹介します。

 それは2002年12月の全日本選手権でした。

 まだ小学校6年生で、身長は140cm台前半、細い体つきだった真央ちゃん。年齢的にジュニアの下の「ノービス」というカテゴリーの選手でしたが、全日本ノービス選手権(ノービスA)で優勝したことで、全日本ジュニア選手権に特別出場すると、4位に入りました。

 ちなみにこの全日本ジュニア選手権の優勝は、真央ちゃんの3歳年上の安藤美姫さん。2位は、2歳年上の姉・浅田舞さん。3位は4歳年上で、このシーズンの世界ジュニア選手権で優勝する太田由希奈さん。5位には、5歳年上の鈴木明子さんが入っています。

 全日本ジュニア選手権でも上位入賞した真央ちゃんは、やはり特別出場で全日本選手権へ。全日本選手権といえば、当時、村主章枝さんや荒川静香さんなどが優勝を争っていた日本で一番大きな大会です。シード選手以外は、シニアのお姉さんたちでも、地方大会を2度通過しないと全日本選手権には出場できません。

 そこにノービスとして初出場した真央ちゃんは、ショートプログラムで9位。すると、フリーではなんと、トリプルアクセルを片足で降りたのです。しかもその後には、3回転フリップ+3回転ループ+3回転トウループのジャンプコンビネーションにも成功。(トリプルアクセルも3+3+3も回転が足りなかったけれど、当時の採点方式では、回転不足による減点などはありませんでした)。

© Masami Morita 小さい体いっぱいでジャンプを跳び、駆け回る演技に、会場中が大盛り上がり! 演技後には、観客席で見ていた、当時の出場選手の本田武史さん(その大会の男子シングルで優勝)や田村岳斗さん(同2位)がスタンディングオベーションで称えていました。

 ちなみに、その時に着ていたのは、世界で初めてトリプルアクセルを公式戦で跳んだ女子選手である、伊藤みどりさんが以前着ていた薄紫色の衣装。伊藤みどりさんも浅田真央さんも、同じ山田満知子コーチの下で練習をしていたので、お下がりとして譲り受けたそうです。(残念ながらその衣装は今回展示されていませんが、代わりに5歳の時に初めて出場した大会で着用した衣装などが展示されています)

 フリーは7位、総合も7位になった真央ちゃんは、次の年もまだ年齢的にジュニアに上がれなかったため、ノービスで戦いました。そして中学2年生になってジュニアに上がると、一気に「世界の真央」になっていったのです。

 現役引退を発表してから5か月が経っていますが、初日のオープン時には250人以上のファンが並ぶなど、まだまだ浅田真央さんは大人気です。<取材・文/日刊SPA!取材班>


「美しき氷上の妖精 浅田真央展」
会場:日本橋高島屋 8階ホール ※入場無料
会期:2017年9月13日(水)~25日(月)
入場時間:午前10時半~午後7時(午後7時半閉場)
※最終日9月25日(月)は午後5時半まで
★今後の巡回予定
10月18日(水)~29日(日)横浜高島屋8階ギャラリー
12月13日(水)~25日(月)大阪高島屋7階グランドホール
2018年1月4日(木)~22日(月) 京都高島屋7階グランドホール
4月18日(水)~30日(月・振休)ジェイアール名古屋タカシマヤ10階特設会場
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/event/asada.html




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