「大麻をキメると脂っぽいものがウマい」美食家を気取る大麻愛好家・証券マン
今、若者たちの間で大麻の使用者が急増中だ。法務省の『犯罪白書』によれば、大麻取締法違反による検挙者数は’09年のピーク(検挙人数3087人)後に減少したかに見えたが、’14年からその数は再び急増している(’16年の検挙人数は2722人)。この理由を、渋谷青山刑事法律事務所の岡本裕明氏はこう分析する。
「薬事法が改正され、似たような薬物を短時間で指定薬物とすることが可能になったことで、危険ドラッグは取り締まりやすくなりました。また危険ドラッグ関連の事故の多発で、比較的安全そうに見える大麻に薬物使用者が流れてきたとも考えられます」
そんな若者たちの中には野外フェスや遊園地など、自宅ではなく外を出歩いて大麻の効果を“満喫”している者もいるという。
「大麻を吸うと味覚が敏感になり食事がおいしく感じられるようにもなる」と語る新宿区に住む証券マンの多田雄二さん(仮名・26歳)も、その“薬効”に魅せられた一人だ。
「キメると確かに食事がおいしくなりますけど、だからって安い回転寿司やスイーツの食べ放題でバクバク食うのはガキでしょ(笑)」
こう語る多田さんは、週末の夜に友人と共に、または1人でも大麻グルメツアーを楽しむそうだ。
「家でたっぷり大麻をキメたら、行きつけの寿司屋までゆっくり散歩。車のライトが綺麗に見えて、食事への期待感は最高潮になります。寿司屋では、エンガワやブリ、中トロなど、脂身の多い魚をメインに注文しますね。キマってると、脂の旨味を全身で感じるんですよ。舌の上で脂が溶けるたびに快感が押し寄せる。デザートには甘みが強いクリーム系のケーキが最高。酒を飲まなくていいから、純粋に料理だけを楽しめますね。暖かくなってきたらテラス席のある焼き肉店にも行く予定です。この快感を知らずに美食を語らないでほしいものですよ(笑)」
大麻による食欲増進効果は「マンチ」と呼ばれ、医療大麻の使用目的のひとつでもあるという。だが、改めて書くまでもないことだが、大麻所持は大麻取締法違反となり、5年以下の懲役(営利目的の場合は7年以下)という量刑の犯罪である。決して手を出してはならない。
取材・文/週刊SPA!編集部
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