更新日:2022年12月14日 01:02
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高橋一生の私服は本当に「ダサい」のか? スタイリストやファッション関係者の意見は…

ウォレットチェーンを付ける男性の心理

 女性からは厳しい意見もあるが、なぜ男性はウォレットチェーンを付けるのか。ストリートファッション雑誌でライターをしていたA氏がこう説明する。 「ウォレットチェーンを付けることで、ワイルドな雰囲気や武骨な男らしさを演出したい……いくつになってもその心理は変わらない。また、レディースに比べて、秋冬のメンズファッションのバリエーションは圧倒的に少ない。男性は年を重ねると、定番のスタイルを好む傾向にもあります。この時季の男性は、モノトーン中心のコーディネートで重たい印象になりがちです。そこで、腰元にシルバーのウォレットチェーンを合わせることでアクセントにもなります」  ウォレットチェーン 一方で、ファッション的な視点だけではなく、実用性の面でこのような利点もあるという。 「僕は若い頃にクラブで泥酔して、そのときに財布を無くしてしまったことがある。だから、ウォレットチェーンをしていないと落ち着かない。バイクに乗ったときも知らぬ間にポケットから落ちてしまう可能性があるので」  次に、メンズファッションやライフスタイル雑誌などで活動するライター、金井幸男氏がこう分析する。 「ネット上ではウォレットチェーンを異常に嫌う傾向はありますけど、たいして気になりませんね。この世代(※高橋一生は30代後半)なら特筆してダサいわけでもない気がします。パンツも細身ではなくワイドなシルエットで、むしろ今っぽい。どちらかと言えば、不自然なほど大きなマスクや過剰な“芸能人隠し”に違和感を覚えたひとが多いのかもしれません」  今回、様々なファッション関係者の意見を聞いてみたが、高橋一生の私服自体やコーディネートは特別「ダサい」というわけではないようだ。素朴なイメージとのギャップはもちろんだが、男ウケと女ウケの違いは、しばしば議論が巻き起こる難しい問題でもあるだろう。とはいえ、TPOに合わせて好きな洋服を好きなように着る。これがファッションを楽しむ秘訣ではないだろうか。<取材・文/藤井敦年>
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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