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情弱おっさん上司のせいで効率化どころか非効率に…現場から不満続出

 もはや仕事をするうえで必須となったパソコンなどのデジタル機器。ワードやエクセル、パワーポイントといったソフト類も使いこなせないと、なかなか業務は円滑に進まない。最近ではGoogleドキュメントやスプレッドシートなど、オンライン上でデータを共有する機会も珍しくない。

 20代から30代であれば、多くの読者が「デジタルネイティブ」、すなわち物心がついたときには何らかのデジタル機器に触れていたことだろう。その少し上の世代でも青年時代にはポケベルやガラケーがあった。いまではスマホを操っているのがほとんどだろうし、パソコンの操作そのものに抵抗がある人というのはマイノリティーかもしれない。しかし、現実問題、会社では……。

デジタル

情弱おっさん上司のおかげで効率化どころか非効率に…


「よし! そのデータを50部印刷して、会議で配っておいて!」

 50代の上司から告げられた都内の会社員・山本孝弘さん(仮名・30代)は、思わず舌打ちをしそうになった。

 無理もない。件のデータができるまでには、紆余曲折、そして何より、どう考えても非効率的で理不尽な経緯があったからだ。

「新人研修用の資料作成をしていたのですが、あまりに非効率で泣きたいです。まず会議をして、ホワイトボードに意見を書き込むんです。僕がそれをパソコンに打ち込もうとしたら上司から『情報流出の恐れがある』として、使用させてもらえず。わざわざホワイトボードをノートに書き写し、それをまた新たにパソコンで打つ……そのデータをさらに紙出力して、上司がチェック……さらにチェックした部分をホワイトボードに書き出し、また会議……それをまた紙に書き写して……って、もう我慢の限界ですよ!」

 この「新人研修用」の資料だが、社内では“進んでいる”とされる人事部から「パソコンで見られるデータで提供してほしい」と打診があったのだが、上司たちは一切許さず。研修に参加した新人たちは、一人一台貸与されたパソコンを持っていたのだが、勤怠管理システムの仕組みについて説明を受けるとき以外でパソコンを開くことはなかった。その代わり、紙の資料とボールペン、赤ペンを使って熱心に(?)研修を受けていたというのだから、山本さんの気持ちはいかほどか……。

 山本さんは「理不尽」と嘆くが、上司たちにとっては「当然」なのかもしれない。いま、こうしたデジタル格差が、ネイティブ世代とそうでない上司の世代でどんどん拡がっている

資料

資料作りを丸投げ…業務量が10倍に


 神奈川県内のメーカーに勤務する橋本祐一さん(仮名・30代)も憤る。

「エクセルを使った表計算ができるのが、部署で自分一人なんです。いままでは上司たちが紙と計算機を使って作っていた資料が、従来の10分の1くらいの時間でできるようになった、とみんなから褒められていたのですが……」

 10分の1の時間という「効率化」、そして橋本さんのスキルが、まさか橋本さん自身を苦しめることになるとは露とも思っていなかっただろう。

「10分の一でできるなら、と業務量が以前の十倍以上になったのです。しかも、できるのが僕一人だから、資料作りがすべて僕に回ってくる。うわさを聞き付けた他部署の上司からも『頼むわ』と丸投げされて……」

 悲劇はこれだけでは終わらない。今春まったく別の部署に異動した橋本さんだったが、かつての部署の上司たちからは「ちゃちゃっとやってよ」「簡単でいいから」「片手間に少しだけ」と資料作りの依頼が押し寄せたのだ。

 昔と比べれば業務ははるかに効率的に回っているはずなのに、それをいいことに業務量を増やしてくる上司や会社。そのぶん、橋本さんの給料が増えるかと言えば、もちろん、そんなことはない。橋本さんのストレスはたまる一方なのだ。

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パソコンがあれば何でもできると勘違いしている

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